(CNN) 東京の街に最近、「歩くクリスマスツリー」が出没して注目を集めている。日本在住の英国人男性が手作りで完成させたコスチュームだ。
ジョセフ・テイムさんの本業はビデオやデジタルメディアの制作。ライトと飾りを付けたクリスマスツリーのコスチュームは、60日かけて完成させた。
「東京のあちこちできれいなイルミネーションを見かける。イルミネーションのない場所にもこの楽しみを広めることができれば、と考えたのがきっかけ」――テイムさんはCNNとのインタビューでそう語った。「人々を思いがけないところで笑顔にするのが好き」だという。
アルミの軸に2つのリュックサックをかぶせ、そこへ人造ツリーの枝を差していく。99個の電池と30メートルのコードを使って仕上げた。
街に出始めたのは先週。1回に数時間ずつ、ツリー姿で歩き回る。大声で笑いだす人、驚いて叫ぶ人など、大きな反響が巻き起こる。「なにをしているの」と尋ねてくる人には、「クリスマスツリーになっているんだ」と答えを返す。
「こうしてインタビューに答えている間にも、写真を撮る人たち、一緒に撮ってほしいという人たちが集まって来る。東京は素晴らしい街だけど、人々は自分の殻に閉じこもっている。その殻を破って一緒に楽しむ雰囲気を作り出したい」とテイムさん。「電車の中もゆかいだよ。だれもがくぎ付けになる」
テイムさんはこれまでも頭に風車を装着してマラソン大会に出場するなど、風変わりなパフォーマンスで話題を呼んできた。それもみんな「人々を笑顔にする」ためだという。
クリスマス当日も、ツリー姿で街に出る予定だ。「日本では25日もほとんどの人が出勤するけれど、コスチュームを見て少しでもクリスマス気分を味わってもらいたい」と話している。
東京の「走るクリスマスツリー」