(CNN) 航空宇宙技術を手掛ける米企業「ウインドスペース」は20日までに、航空機胴体の天井部分に透明なドーム状の窓のようなものを据え付け、備え付けの座席にいる乗客に大空の眺望を堪能させるアイデアの特許を申請した。
このアイデアは「スカイデッキ」と呼ばれ、私有機から胴体が幅広い商業用旅客機まで様々な機種に設置出来るとしている。
乗客は座席に収まってエレベーター方式で窓部分に垂直に運ばれるか、もしくは階段を使って着席する。1席あるいは2席の座席は乗客の操作で360度回転出来る。
同社は「機内で提供される娯楽サービスには過去数十年間大きな変化がない」と指摘。長距離フライトの退屈さを減らすため高度な水準で楽しみを与えるサービスを発案したかったと説明した。
商業用旅客機に設置された場合、有料制にして収入を得ることも考えられるとした。
特許はまだ認められておらず、実用化に向けた試験も受けていない。ただ、同社はデザインは実現可能で、機体操縦には支障を与えないと主張している。
ドーム状の窓部分は超音速戦闘機に導入されている材料でつくる。この材料は鳥との衝突や他の圧力に耐える強度を持つという。窓部分の形状は航空力学を踏まえ空気の抵抗を弱めるようになっている。結露を防ぐ材料も使われ、紫外線防護の工夫も加えられることから太陽光線の影響による乗客の健康被害も避けられるとしている。
特許が認められたとしても、航空機にスカイデッキが実際にお目見えする時期は不明となっている。