パリ郊外で発見の自爆ベルト、逃走容疑者が着用と断定

サラ・アブデスラム容疑者

2015.12.16 Wed posted at 09:55 JST

(CNN) パリ同時多発テロ事件の10日後に同市郊外の路上で見つかった自爆用のベルトは、逃走中のサラ・アブデスラム容疑者が着用したものと断定された。捜査状況に詳しい情報筋がCNNに語った。

自爆用ベルトは11月23日、パリ南郊モンルージュの歩道に捨てられているのが見つかった。捜査当局の分析により、アブデスラム容疑者のDNA型と一致する汗が検出されたという。

アブデスラム容疑者はベルギー生まれのフランス人。同時テロの当日、車で現場のスタジアムへ自爆犯らを送り届けた後、パリの18区へ移動したとみられる。同容疑者の携帯電話の信号はその後、モンルージュで確認されていた。

情報筋によれば、捜査当局は同容疑者が18区で自爆する計画を何らかの事情で中止し、逃走した可能性があるとみている。過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は同時テロの犯行声明で実際にテロが起きた複数の現場に加え、18区という地名を挙げていた。

当局は事件直後からアブデスラム容疑者の行方を追っている。シリアへ逃げ込んだという情報もある。

アブデスラム容疑者はシリアに逃げ込んだ可能性があるという

これとは別に仏当局は15日、パリ市内でテロ関連の容疑者3人を拘束し、事情を聴いていることを明らかにした。

検察当局者がCNNに語ったところによると、このうち2人は今年1月、パリ郊外のユダヤ系食料品店で起きた人質事件に関連し、武器の不正取引にかかわった疑いのある夫婦。夫は仏北部リールの極右活動家として知られる人物で、1月からすでに武器不正取引容疑で収監されていた。

もう1人は29歳の男で、同時テロ事件に関連して15日午前に逮捕されたという。

両事件やその容疑者らの間につながりがあるかどうかは、現時点で明らかになっていない。

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