米国内で急増するISISシンパ、逮捕者も3倍以上に

ISISを支持する若者が米国内で増えているとの調査結果が=ISIS

2015.12.02 Wed posted at 10:51 JST

ワシントン(CNN) 米国内で過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」を支持する若者などがかつてない規模で増え、テロ関連容疑で今年逮捕された人物は、2001年の米同時テロ以来、最多となった。ジョージ・ワシントン大学がこのほど発表した過激思想に関する報告書で明らかにした。

それによると、ISISに勧誘されているのは主に男性で、平均年齢は26歳前後。ツイッターをはじめとするソーシャルメディアで積極的にISISに加担して、同組織の主張を広めている米国人が少なくとも300人はいるという。

米連邦捜査局(FBI)は先に、米国内でISISなどの過激思想に染まった人物900人を捜査対象としていることを明らかにしていた。

FBIのコミー長官によると、130人が死亡したパリの同時テロ事件を受けて、FBIはこの900人の中から100人に絞り込んで重点的に捜査。パリと同じようなテロ事件を引き起こす危険があるとにらんだ人物の追跡に全力を挙げている。

米国内でISISにかかわったり関心を示したりした容疑で逮捕された人物は、2014年は15人のみだったが、15年は既に3倍以上の56人が逮捕された。

ISISへの加入目的で渡航した米国人250人のうち数十人が戦闘に参加したとみられる=ISIS

この71人の大部分は米国籍または永住権を持ち、最年少は15歳。27%は米国内でテロを計画していたとされ、半数強はISISに加わる目的でシリアやイラクへ渡ろうとしていた。

米当局の推計によれば、ISISに加わる目的でシリアやイラクに渡航した米国人250人あまりのうち、実際に加わったのは数十人にとどまり、約20人は戦闘で死亡している。

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