「ロシア機を墜落させた爆弾」、ISISが機関誌に写真掲載

ISISがロシアの旅客機爆破に使ったと称する爆弾の写真=ダビク

2015.11.19 Thu posted at 09:58 JST

(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の英字機関誌「ダビク」(電子版)最新号に、ロシアの旅客機爆破に使ったと称する爆弾の写真が掲載された。

旅客機は先月31日、エジプトのシャルムエルシェイクを離陸後間もなくシナイ半島に墜落し、乗客乗員224人全員が死亡。ロシア連邦保安局(FSB)は今月17日、同機が爆弾によって墜落したと断定していた。

ダビクに掲載された写真には、清涼飲料水の缶と起爆装置、スイッチと思われる部品が写っている。缶の底には穴が空けられ、中の白い物質が見える。専門家によると、この白い物質が爆発物で、穴を通して起爆装置に接続され、スイッチを入れて爆発させる仕掛けになっていたと思われる。

ISISは同誌の中で、ロシアのシリア空爆に対する報復として同機を墜落させたと主張。当初の計画では、米軍率いる有志連合に加わってISISを攻撃している国の航空機を撃墜する予定だったが、「シャルムエルシェイク国際空港の警備をかいくぐる方法を発見し、目標をロシア機に変更した。爆弾はひそかに同機に持ち込まれ、ロシア人219人と他の十字軍5人の死亡につながった。ロシアの浅はかな決断からわずか1カ月後のことだった」としている。

爆発物に詳しい専門家のアンソニー・メイ氏はこの爆弾について、「重要部分に仕掛けて機体を損傷させれば、飛行中の航空機を墜落させるのはそれほど難しくない」と指摘する。

墜落機の残骸=エジプト首相府

空き缶は金属でできていることから、空港の保安検査に使われる金属探知機やX線で検知することはできたはずだという。「しかしそれぞれの部品を別々にして持ち込み、保安検査をすり抜けた後に組み立てることは、あり得ないことでも不可能なことでもない」と同氏は指摘。もし同機に対してこの爆弾が使われたのであれば、内部関係者が関与して保安検査をかいくぐり、機内に持ち込まれた可能性が大きいと推定した。

ダビク誌の中でISISは、ロシアのシリア空爆について「性急で傲慢(ごうまん)な決断」だったと批判。写真に写っている空き缶などの部品については「ロシア機を墜落させるために使ったIED(手製爆弾)」だと主張している。

ロシア当局は同機を墜落させた爆弾について、推計1キロの爆発物が使われたとの見方を示していた。専門家によると、空き缶には500グラムの爆発物を充てんでき、これだけの量があれば「航空機を墜落させるには十分な量」だという。

ただしISISの主張する内容が事実なのか、それとも各国の情報機関や治安当局をかく乱する狙いがあるのかは分かっていない。

ロシア政府は5000万ドル(約62億円)の賞金をかけて犯人の行方を追っている。

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