フェイスブックが安否確認サービス、批判も パリ同時テロ

フェイスブックが安否確認サービスを提供

2015.11.16 Mon posted at 11:10 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 13日のパリ同時多発テロを受け、インターネットの交流サイト(SNS)、米フェイスブックは利用者同士が安否を確認できるサービスを提供した。事件後24時間のうちに、パリ付近にいた利用者400万人以上の無事が確認されたが、今回のサービス提供を批判する声も上がっている。

フェイスブックの安否確認機能は2014年に発表され、これまで5回の自然災害で利用されたが、テロなど人為災害でのサービス提供は今回が初めてだった。

12日にはレバノンの首都ベイルートでも連続自爆テロが発生し、多数の死者が出ていたことから、「なぜパリだけで」という批判が相次いだ。

フェイスブック利用者の1人は「パリで起きたのは本当に悲しい事件ですが、同じ日にベイルートという街もテロリストに攻撃されています」とコメント。フェイスブックのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)を名指しし、「なぜレバノンでは安全確認サービスを提供しなかったのですか」と問い掛けた。

同時多発テロの犠牲者に贈られた花

「外国在住のレバノン人は多く、家族や友人の安否を確認したかったはず」と指摘する利用者もいた。

こうした批判を受け、ザッカーバーグ氏はフェイスブック上で「確かに世界ではほかにも多くの紛争が起きている」と述べた。そのうえで「安否確認サービスの提供については、自然災害時に限定する方針を昨日変更し、人為災害への適用を決めたばかりだ」と説明した。

シュルツ副社長も「新たなことを始める時は、たとえ複雑な状況であっても初回を乗り切る必要がある。我々にとってはそれがパリだった」と語った。

安否確認サービスでは、現場近くにいるとみられる利用者らに安否を問う通知が送られる。利用者が「無事」「無事でない」「影響を受けた地域にいない」のいずれかを選ぶと、それがフェイスブック上の友人らに通知される。パリ同時テロでは3億6000万人が友人らの安否情報を受け取ったという。

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