インドのモディ首相、初の訪英 歓迎と抗議の声が入り交じる

インドのモディ首相が3日間の日程での英国訪問を開始

2015.11.13 Fri posted at 13:36 JST

(CNN) インドのモディ首相は12日、首相就任後初めて英国を訪問した。

キャメロン英首相は2010年以降3度もインドを訪問しているが、インドの首相が訪英するのは06年以降、初めてのことだ。

英国に暮らすインド人からは、首相訪問を喜ぶ声が多く聞かれる。13日夜にロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われる歓迎イベントには、6万人が集まると見られている。

だが、グジャラート州首相在任中の02年に同州で起きた反イスラム暴動(少なくとも900人が死亡)を阻止しなかったとして、モディ首相の訪英に冷ややかな見方をする人も少なくない。

実際、モディ首相はこの問題で10年以上にわたって英国への入国を禁じられていた(12年10月に解除)。

12日には英首相官邸近くで、大規模な抗議デモが行われた。デモ隊は「あなたの行為は非人道的で国際法違反だ」「インドに帰れ」といったプラカードを掲げていた。

ロンドンでキャメロン首相(右)と会談

また、短文投稿サイトのツイッターでは「英国のシーク教徒とカシミール人は、グジャラートの殺戮者(モディ首相のこと)の今回の訪問を認めない」と訴えるユーザーもいた。ネパール人からは「インドの違法な国境封鎖により、ネパールの地震被災者が死に追いやられている」と非難する声も上がっている。

訪英は3日間の日程で行われ、英議会での演説やバッキンガム宮殿でのエリザベス女王との昼食会、経済界のリーダーらとの会合などが盛り込まれている。

インドでは先週、地方選が行われ、与党インド人民党(BJP)が敗北したばかり。モディ首相としては外国訪問の明るいニュースで巻き返したいところだろう。

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