中国人民銀、0.25%の追加利下げ 預金準備率も引き下げ

中国経済の行方は?

2015.10.24 Sat posted at 13:00 JST

(CNNMoney) 中国人民銀行(中央銀行)は23日、貸出基準金利と預金基準金利を0.25%引き下げると発表した。中国ではこのところ、相次いで景気浮揚策が打ち出されている。

今回の利下げで、1年物の貸出基準金利は4.35%、預金基準金利は1.5%となる。

人民銀はまた、大手銀行の預金準備率を引き下げる措置も発表。より容易に低利での貸し出しを可能にすることで経済の活性化を図る。

中国が利下げに踏み切るのはこの1年で6回目で、人民銀が経済に抱く不安を浮き彫りにした形だ。

英調査会社キャピタル・エコノミクスのマーク・ウィリアムズ氏は、今回の緩和措置について、「統制された金融緩和のサイクルだ。他国と違い、中国の政策担当者にはまだ機動的な政策運営の余地があることを示している」と述べる。

中国は19日、7~9月期の国内総生産(GDP)成長率を前年同期比6.9%増と発表。2009年以来、最低の伸び率となった。この数カ月、株式市場が暴落したことも先行きへの懸念に拍車をかけている。

中国経済の経済改革に注力する姿勢を示せるか=CNNMoney/Shutterstock

中国共産党は来週、中央委員会第5回総会を控えており、経済改革に注力する姿勢と安定した経済成長を実現する能力を示して世界に安心感を与えられるかが焦点となっている。総会では2016年~20年の5カ年計画を議論し、承認する見通し。

中国の習近平(シーチンピン)国家主席も経済減速をめぐる懸念を認めており、ロイター通信に対し、「中国経済は世界市場と密接に結びついた経済であり、世界経済の停滞と無縁ではいられない」「我々は中国経済に懸念を抱いており、これに対処すべく全力で取り組んでいる」と述べた。

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