シークレットサービス要員の居眠り相次ぐ、過酷勤務の指摘

ホワイトハウスなどを警護するシークレットサービスの要員の居眠りが相次いで発覚

2015.10.23 Fri posted at 11:23 JST

ワシントン(CNN) 米大統領などの要人警護を担うシークレットサービスの要員が、勤務中に居眠りしているところを相次いで見つかり、国土安全保障省がシークレットサービスに対し、要員の過労により警備態勢に危険が生じかねないと警告した。

問題の要員2人はこの夏にかけ、監察局の担当官がシークレットサービスの任務を視察した際に居眠りしているところを見つかって懲戒処分を受けた。うち1人はホワイトハウスで勤務中だった。

国土安全保障省監察局によれば、1人はその前の2週間の超過勤務が60時間近くに達していた。それでも他の要員に比べれば少ない方だと職員は証言している。

この要員は調べに対し、長時間勤務や出張や体調不良が重なって居眠りしてしまったと話した。ケニアへの出張に伴う36時間のシフトが特に過酷だったという。

もう1人の要員は、日常的に1日12時間勤務していると報告、猛暑の中で水も飲めない状態で働いていると訴えた。

大統領の警護要員の勤務体制が職務能力に影響していると指摘

監察局はこうした実態について、「出張や超勤シフト、長時間労働による疲労が今回のような事態を引き起こした」と認定。シークレットサービスの要員は1日12時間の勤務が13日間続いた後に1日休みを取る体制が通常になっており、「こうした問題が要員の安全や同局の職務能力に影響を与えている」と指摘した。

これに対してシークレットサービスは、勤務時間や配置などの問題は居眠りの言い訳にはならないと反論、居眠りしていた2人は十分な休暇を取っていたと主張している。

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