ロシア大使と米俳優、「テロリスト写真」めぐりツイート合戦

映画に続き、現実の世界でもテロリスト扱いを受ける羽目になった俳優のカル・ペンさん

2015.10.22 Thu posted at 16:22 JST

(CNN) 駐英ロシア大使が米国のイラク政策を批判するツイッターの投稿で、映画の一場面を演じる米俳優の写真をテロリストに見立てて掲載し、失笑を買っている。実際の映画でも、この俳優の役柄は、テロリストに間違えられて収容所に送られる男という設定。俳優本人もツイートを返したことで、ちょっとした盛り上がりを見せている。

発端はアレクサンドル・ヤコベンコ駐英ロシア大使が、イラクによる過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討に関して、米国の介入を批判するツイートを公開したことだった。このツイートには、俳優のカル・ペンさんが出演した映画の写真が掲載されていた。

写真の中のペンさんは、テロリストを思わせる装いで他人を指さしてあざ笑っている。この場面が登場する映画「Harold and Kumar Escape from Guantanamo Bay」(2008年)は、ペンさん演じるクーマー・パテルがテロリストと間違われるという設定だった。

ヤコベンコ大使はこの写真に、「米国はイラク政府に対し、もしロシアに助けを求めれば、ISISと戦うための支援を打ち切ると脅している。テロリストは喜んでいるに違いない」というコメントを添えていた。

ホワイトハウスでの勤務経験もあるペンさん

一時ホワイトハウスの職員だったこともあるペンさんは、ヤコベンコ大使の投稿を面白がってリツイート。「駐英ロシア大使がハロルド&クーマーの写真をマジメにツイートした。笑いが止まらない」と書き込んだ。

これに対して在英ロシア大使館の公式ツイッターも弁護に回り、ペンさんへの返答として「本物のテロリストが笑っている写真を見付けるのは難しい。あなたの演技はもっともらしく、大使の考えを形容するのにぴったりだった」と説明している。

一方のペンさんは、映画「ロッキー」シリーズ4作目に敵役で登場するソ連のボクサー、イワン・ドラゴの写真で応戦し、「サンキュー」の言葉を添えた。

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