カナダ総選挙 野党・自由党が圧勝、10年ぶり政権交代へ

総選挙で勝利した自由党のジャスティン・トルドー氏

2015.10.20 Tue posted at 18:11 JST

(CNN) 19日投開票のカナダの総選挙(定数338)は、野党・自由党が単独で過半数を確保し、圧勝する見通しとなった。2006年から政権を担ってきた保守党のスティーブン・ハーパー首相は、同日夜に敗北宣言した。

自由党は同日深夜までの開票で184議席を獲得し、過半数の170議席を大幅に上回った。

一方、保守党が確保したのは99議席。与党から野党第1党へ転落する見通しだ。

これまで野党第1党だった新民主党も44議席と、大幅に議席を減らしている。

自由党のジャスティン・トルドー党首(43)は20日未明、オタワ市内で支持者らを前に勝利を宣言。「今夜歴史を作ったのは私ではなく、皆さんだ」と語った。

カナダで10年ぶりの政権交代が実現

ハーバー首相は19日午後10時前、カルガリー市内で敗北を宣言した。「我々は全力を尽くし、全てを投げ打ってきた。何も悔いはない」「カナダの国民は自由党政権を選んだ。この選択を我々は躊躇(ちゅうちょ)なく受け入れる」と述べた。

トルドー氏は自由党の勝利について、同党が人々の声に耳を傾けてきたからだと述べ、「我々は希望によって恐怖に打ち勝ち、精進で不信感に打ち勝ち、前向きのビジョンによって暗く敵対的な政略に打ち勝った」「そして何よりも、カナダ国民はじり貧所状態に甘んじるしかないという風潮に打ち勝った。皆さん、我が国カナダにはより良い未来が待っているのだ」と宣言した。

同氏は故ピエール・トルドー元首相の長男。選挙戦では当初、「親の七光り」が頼りとのイメージが強かった。専門家の多くはハーパー首相との接戦を予想していたが、国民の間に広がる保守党への反感を背景に着実に支持を伸ばし、圧勝を果たした。

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