(CNN) 米連邦捜査局(FBI)と大統領警護隊(シークレットサービス)はこのほど、ブレナン中央情報局(CIA)長官とジョンソン国土安全保障長官の私用メールアカウントがハッキングされたとの報道について捜査を開始した。捜査当局者らがCNNに語った。
米紙ニューヨーク・ポストが、ハッカーを名乗る人物とのインタビューを最初に伝えた。この人物は高校生を自称し、米国の外交政策に対する批判やパレスチナ支持を掲げているという。
インタビューでは、インターネットプロバイダー大手AOLの電子メールサービス上でブレナン氏のアカウントにアクセスしたと主張。このアカウントには47ページに及ぶ同氏の身元確認申請書などが含まれ、そこに大量の個人情報が記載されていたとしている。
手口は極めて単純で、コールセンターの担当者からブレナン氏の個人情報を聞き出し、パスワードをリセットしたという。
また、ジョンソン氏が使用するメディア大手コムキャストのアカウント上で、請求先情報やボイスメールにアクセスしたとも話している。
19日にはCNNとのインタビューで、捜査当局からまだ連絡はないと語った。
ハッキングの動機については、両氏のような「大物」に「恥をかかせたかった」と語る一方、「政府が罪のない人々を殺害し、イスラエルに対しても罪のない人々を殺すための資金を提供しているから」とも主張している。
CIAは19日の声明で、報道の内容は認識していると述べた。国土安全保障省の報道官は「長官のセキュリティー情報についてはコメントできない。この問題への対応はしかるべき部署に任せている」と語った。FBIはコメントを避けている。
捜査当局者らによると、政府の機密情報が流出した形跡はないという。
政府高官の私用メールアカウントをめぐっては、クリントン前国務長官が在任中の公務に使用したことが発覚し、批判を浴びて謝罪している。