(CNN) 共和党の大統領候補指名レースで支持率1位の実業家ドナルド・トランプ氏と2位の元医師ベン・カーソン氏がそろって、テレビ討論会の時間短縮を求めている。聞き入れられなければ次回の討論会のボイコットも辞さないという。
トランプ氏とカーソン氏は28日の次回討論会を主催するテレビ局CNBCに書簡を送り、「もし討論会がCMを含め120分を超えるようなら、そして討論開始前と終了後に各候補の個別発言を認めないなら」参加しないと通告した。
15日に開かれた共和党全国委員会と各陣営の幹部との話し合いでも、トランプ氏陣営の責任者は、要求が受け入れられなければテレビ討論会への出席はしないだろうと述べた。
関係者によれば、テッド・クルーズ上院議員とランド・ポール上院議員の側近も、討論開始前と終了後の発言を認めるべきだと主張したという。
開始前と終了後に個別に発言したいという要望は、誰にも邪魔されずにメッセージを伝えたいという各候補の気持ちの表れだ。
また討論時間を2時間に限定したいという要望は、CNNが主催した9月のテレビ討論会が3時間に延長されたことを受けて寄せられている。この討論会では、一部の候補者は疲れ果てた様子を見せていた。
だが要望を受け入れた場合、CMと前後のコメントの時間を抜くと、実質的な討論の時間は90分に満たなくなってしまう。候補者が10人以上いることを思えばあまりに短いと言わざるを得ない。
党と各陣営の話し合いに参加したある関係者は、討論会への参加意思がトランプ氏にないことは明らかだと語った。
CNBCは声明を出し、「当社はできうる限り中身のある討論会を目指している」とした上で、各陣営と意見交換を行っていることを明らかにした。