ビール世界最大手、12兆円超でライバル買収に合意

バドワイザーなどを擁するABIがSABミラーの買収で合意に達した=ABI

2015.10.14 Wed posted at 10:56 JST

ニューデリー(CNNMoney) ビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブは14日までに、ライバルの英SABミラーを680億ポンド(約12兆5000億円)で買収することで合意した。規制当局の承認が得られれば、売上高約6兆5000億円超の巨大ビールメーカーが誕生することになる。

合併後の会社は売上高世界トップ20銘柄のうち9銘柄を保有する。買収規模はビール業界では過去最大で、全業界でも5位以内に入る規模となる。

インベブはSABミラーの株主の大半に対し、1株あたり44ポンドを提案する見通し。買収のうわさが浮上する前の株価に約50%を上乗せした形だ。

両社は今回の合意について、規制当局の承認を得なければならないため、「可能性のある合意」としている。合意が失敗に終わった場合、インベブは、違約金として30億ドルをSABミラーに払う見込み。

SABミラーがABIの買収提案に合意した

SABミラーはこれまでに少なくとも4度、インベブの提案を退けており、最初の提案は1株あたり38ポンドだった。SABミラーの株価はこの後、8.5%増の39.30ポンドに上昇。一方、インベブの株価は1.8%増の100ユーロとなった。

反トラスト規制当局は、今回の合意を厳しく精査するとみられる。合併後の企業の力が主要市場で大き過ぎると、ビール価格の値上がりにつながるとの懸念がある。

若い世代が独立系メーカーのビールを好む流れがあるなか、大手の両社は市場シェアを守るために近年相次ぐ合併に乗り出していた。

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