モンゴルの美しい風景18選

モンゴルにはハッと息をのむような美しい風景が広がる

2015.10.11 Sun posted at 09:00 JST

(CNN) モンゴルには今も野生の世界が息づいている。スマートフォン片手に家畜を見守る遊牧民も増えてきたが、広大な地方部はチンギス・ハーンの時代から変わらず、手つかずのままであるように見える。

理由の一つは国土の広さだ。モンゴルの国土は約160万平方キロで、米カリフォルニア州の約4倍、英国の6倍以上。国土の大半は草原で覆われているが、湖や峡谷、砂丘、断崖のような絶景を目にすることもできる。天候も多様で、トナカイがカラマツの森を走り回る北西部の極寒地帯から、ゴビ砂漠のような乾燥気候に至るまで、あらゆる気候が存在する。

以下ではそんなモンゴル観光の見どころを紹介する。

1.ゴビ砂漠

モンゴル旅行で必ず訪れたいのがゴビ砂漠だ。気温は夏の間、セ氏40度に上る一方、冬になると氷点下40度以下まで低下する。サハラ砂漠と違い砂丘で覆われている地域は3%以下で、大半は岩や乾燥草原、砂利で占められている。

過酷な環境だが、フタコブラクダやヤギ、オオカミ、イヌワシなど、多くの動物が生息している。

2.息をのむような風景

モンゴルの風景は多様で、驚きに満ちている。険しい山脈や緑の丘が連なっているほか、写真のテレルジ国立公園のようなアルペン風山岳地帯もある。同公園はモンゴルの自然保護区の中でも有数の大きさで、マツの生い茂る山々を背景に、亀石のような魅力的な形の岩を望むことができる。

3.フブスグル湖

3.モンゴルの聖なる湖

フブスグル湖はモンゴルで最も風光明媚(めいび)な観光地とされる。どこから見ても驚くような光景が広がっており、いずれの方向にカメラを向けてもコンテストで賞をもらえるような良い写真が撮れるだろう。ロシアとの国境地帯に位置しており、シベリアのタイガの森に隣接。水深はモンゴル随一で、国内の淡水供給量の70%を占める。

湖内に多くの魚が生息しているほか、岸辺はヤギ、ヘラジカ、オオカミなど多くの野生動物のすみかとなっている。首都ウランバートルから舗装道路が敷設されたことなどにより、近年、観光スポットとして盛況。冬には湖面がすべて凍結し、1.5メートルの厚さの氷を生み出す。

4.ホワイト・レーク

モンゴル中部のアルハンガイ県に位置する湖で、現地名ツアガーン・ヌールとしても知られる。数百万年前、溶岩の流出により形成された。フブスグル湖と比べると小さいが、やはり息をのむ光景だ。起伏に満ちた高原や森に囲まれており、日没時と夜明け時はとりわけ美しい。

周囲に広大な草原は自然のままの姿をとどめており、何日も散策して歩くことが可能だ。また釣りや乗馬のほか、標高2965メートルに及ぶホルゴ火山の登山も楽しめる。

5.フレーミング・クリフ

南ゴビにある断崖で、最も重要な恐竜化石の一つが発見されたことで名高い。化石の他にも、夕日や日の出の色合いが壮麗であり、観光客にとって忘れがたい経験となる。

6.仏教僧

1990年代初頭に終わりを迎えるまで70年近くに及んだ共産党政権下では仏教が抑圧され、モンゴル国内の寺社の大半が破壊、数千人の僧侶が殺された。ガンダン寺は旧ソ連崩壊によりモンゴルの共産党政権が倒れるまで存続できた唯一の寺社であり、所属していた僧侶は百人足らずだった。

7.ハイテク化したゲル

7.ハイテク化したゲル

モンゴルの風景はこの数百年、ほとんど変わっていないが、遊牧民の生活は少しずつ変化しつつある。馬ではなくバイクを使って家畜を追う遊牧民が出てきたほか、ヤクやラクダの代わりにトラックで荷物を運ぶ人も多い。今日では、伝統的なテント住居であるゲルにも太陽光発電パネルや衛星放送受信アンテナが取り付けられている。

8.忘れがたい民家滞在

旅行会社の多くは旅程の一環として、遊牧民の家庭への短期滞在を組み込んでいる。遊牧民の伝統的な生活様式にどっぷり漬かりたい人は長期滞在も可能だ。

9.広大な空間

モンゴルの人口密度は1平方キロあたり約1.7人。世界でも有数の人口密度の低さだ。何キロもドライブしている間、まったく人影を目にしないこともあり得る。航空機を使って地域間を移動することもできるが、モンゴルの風景の壮大さを味わうには陸路を旅するのが一番だろう。

10.魔法のような夕焼け

モンゴルの風景の特徴としては、広大な国土以外の他に「光」が挙げられる。北国であるため、夏は午後10時になるまで本格的に暗くなることはない。だが午後7~9時の間、青空が美しい夕焼けに変わる時、魔法のような光景が現れる。

11.モンゴル相撲の「ライオン」たち

11.モンゴル相撲の「ライオン」たち

毎年恒例のナーダム祭を祝って行われる男子3競技のうちの1つがモンゴル相撲であり、3000人が参加する。重量別の階級はない。主に戦略によって判定や勝ち負けが決まるため、軽量の力士が大柄な相手に戦いを挑むことも珍しくない。

試合が終わると勝者はワシの舞を踊り、審判と敗者に敬意を表する。優勝者には「ライオン」の称号が授与される。

祭りでは他に弓射と競馬も行われる。

12.「来客歓迎」の方針

モンゴル地方部のゲルはすべて潜在的な休憩所としての役割を果たし、時にはホテル代わりにもなる。遊牧民の生活は孤独であり、来客者は温かく歓迎される。昔ながらの慣習により、招待されていなくても立ち入ることができる決まりだ。来客者が立ち寄った場合に備えて食料が残されており、ゲルに誰もいない場合ですら、訪問者は食事にあずかることができる。

地方の遊牧民の家族を訪問する際は、何か贈り物を持って行くのが礼儀だ。ハサミやペン、果物のような食べ物など、小さく実用的な贈り物が好まれることが多い。

13.自然との深い絆

モンゴルの遊牧民は、家畜や周囲の自然環境から切り離すことができない。この深い絆があればこそ、遊牧民は長年、厳しい気候の中で生き抜くことができた。

遊牧民は個々の家畜を見分けることができ、一匹でもいなくなったらすぐにわかるという。草や岩、動物などに霊が宿ると広く信じられており、大切に扱われている。

14.青空がいっぱい

モンゴルでは年間250日前後が晴れの天気になる。春が来ると、写真のようなゲルキャンプの集まりが主要な観光地に出現。増加中の観光客にサービスを提供している。

観光シーズンは5月に始まり、7月のナーダム祭の時期にピークを迎える。9月に入ると気温が低下し出すが、10月、「ワシ祭り」などのビッグイベントが開催される頃は、まだまだ過ごしやすい気候だ。ワシ祭りには大勢の猟師が飼っているワシとともに参加する。

15.高さ約40メートルのチンギス・ハーン像

15.高さ約40メートルのチンギス・ハーン像

13世紀に世界の半分を征服したチンギス・ハーンといえば、残虐な行為の数々が思い浮かぶかもしれない。だがモンゴル人は彼を英雄であり、文化の象徴だとみなしている。このため、首都ウランバートルの東54キロの地点にあるツール川のほとりに、高さ40メートルの騎馬像を建立。重さ250トンのステンレス鋼で覆われており、生誕地のある東の方角を向いている。

16.ザイサン記念碑からの眺め

ザイサン記念碑は第2次世界大戦で戦死した旧ソ連兵を悼んでロシア人により建てられたもので、首都ウランバートルを見下ろす丘の上にある。晴れの日には、同市を一望する素晴らしい眺めと壮麗な夕焼けを見ることができる。

17.年齢が分かる民族衣装

モンゴル伝統の民族衣装デールは男女ともに着用し、特に牧畜業者が身につけている。国そのものと同様、古い歴史がある。ポケットのないローブに似ており、腰回りに細い絹の帯をきつく締めて着る。この帯は箸や喫煙具、つまようじなどを持ち運ぶためにも使用。年齢に応じて異なるスタイルの衣装を着る。年配の人は素朴で目立たないものを着るのが典型で、既婚女性らは、もっとこった装飾のものを身に着ける。

18.至る所にあるオボー

オボーは石を小高く積み上げた祭壇で、山岳地帯など高い場所で見られる。供え物をする人は幸運を祈願するため、オボーの周囲を時計回りに3度回るのがしきたり。あめやお金、牛乳やウオツカなどを供えるのが普通だ。

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