リオ五輪、経費を10%削減へ 景気後退受け

リオ五輪の組織委員会が経費削減を迫られている=Brazil Tourism

2015.10.08 Thu posted at 11:26 JST

リオデジャネイロ(CNNMoney) 来年夏に開催されるリオデジャネイロ五輪の組織委員会は開催費を74億レアル(約2300億円)の予算内に収めるため、経費削減に追われている。不況のなか、政府からの財政援助を避けるためだ。

来年8月の開幕まで残すところ10カ月。組織委員会の各部署は、最大30%の経費削減を迫られている。

組織委の広報担当者はCNNの取材に対し「浪費はできない。そんなことをすれば公費を使わなければならないからだ。全体の削減額は約10%になるだろう」と述べた。

広報担当者によれば、警備や開会式の予算、恒久的に使われる施設の建設費は削らないという。

主な削減対象となっているのはコンピューターやインフラ関連の予算、そして運営費だ。

例えば、組織委は5000台のプリンターの購入をやめ、文書はデジタル化することにした。また複数の競技会場で、各国選手団のオフィススペースとして仮設テントを立てることにした。

ブラジルのルセフ大統領

ブラジル経済はリセッション(景気後退)局面に入り、失業率もインフレ率も上昇、通貨レアルの対ドルレートは過去最低水準まで下げている。

組織委の予算は民間拠出だが、不足分はブラジル政府が出すことになっている。そうした事態はできるだけ避けたいというのが組織委の考えだ。

サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会(2014年)の前には、多額の政府予算が投じられたことに対して大規模な抗議デモが起きた。組織委はその「再発」を怖れているのだ。

その一方で組織委は、チケットの売り上げやスポンサー収入については楽観視しているという。

広報担当者は「(チケットの)完売を疑問視している者はいない」と述べた。

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