FIFAブラッター会長への捜査開始 スイス検察

FIFAのブラッター会長

2015.09.26 Sat posted at 12:25 JST

(CNN) 国際サッカー連盟(FIFA)の汚職疑惑に関連し、スイス検察当局は26日までに、ブラッター会長がカリブ海サッカー連合との間に結んだ契約などで不適切な管理があった疑いがあるとして、同会長に対する刑事捜査を開始したことを確認した。

スイス検察当局が出した声明によると、ブラッター会長は2005年9月12日、カリブ海連合との間でFIFAに不利な条件の契約を結んだほか、この契約の履行時にもFIFAと関係団体の利益に反する行為を行った疑い。当時のカリブ海連合会長はFIFAの元幹部で、贈収賄に絡んで起訴されたジャック・ワーナー被告。

またブラッター会長が欧州サッカー連盟(UEFA)のプラティニ会長に対し、200万スイスフラン(現在のレートで約2億4000万円)を不正に支払った疑いもあるとしている。この支払いは1999年1月~2002年6月にかけて行われた仕事の報酬分とされているが、実際に支払われたのは2011年9月だという。

UEFAのプラティニ会長はFIFA副会長でもあり、ブラッター会長の後任選びに立候補する意向を7月に表明していた。

欧州サッカー連盟(UEFA)のプラティニ会長(左)と国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長

検察当局は25日、同国北部のチューリッヒで行われたFIFA理事会の後、ブラッター会長に対する聴取を開始。同会長の執務室を含むFIFA本部を家宅捜索し、データを押収したとも確認した。

ブラッター会長の弁護士はCNNに声明を寄せ、「管理不行き届きは発生していない」と主張。「スイス当局が書類や証拠を検証すれば、問題の契約は適切に準備され、FIFAのしかるべき職員によって交渉されたことが分かるはずだ」と述べた。

またCNNが入手した声明によると、プラティニ氏は当局に協力しており、一切の不正を否認している。FIFAも書類の提出など捜査に協力しているとの声明を出した。

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