バンコク(CNN) タイの首都バンコクで先月20人が死亡した爆弾テロ事件で、タイ警察は25日、8月29日から勾留していた男を実行犯と断定したと発表した。
警察によると、男はアデム・カラダク容疑者。他にも複数の名前を持つ。
タイ警察のプラウット報道官は記者団に対し、カラダク容疑者は監視カメラに写っていた黄色い服の男であることを認めた後、爆破についても自供したと発表。「男は自分が写真の人物であることを認めた。一つ一つの自供が全てつながり、最終的に男は全てを認めた」と述べた。
新しい監視カメラの画像から、勾留中の男が実行犯だと確認したという。これらの画像には、カラダク容疑者がトイレに入った後、服を着替えて出て行く様子が写し出されている。
警察は26日、カラデク容疑者と今月初めに逮捕されたユスフ・ミーライリー容疑者を、バンコク中心部にある「エラワン廟(びょう)」付近の犯行現場に連れて行く予定。また2人が会い、爆弾の入ったリュックサックを手渡したとされる駅のほか、爆弾を起爆するための携帯電話を落としたとされる場所にも立ち会わせる。
またタイの軍事裁判所は25日、新たに17人の逮捕状を発布した。うち3人は犯行集団の一員として初めて名前が公開された。
このうちアリ・ヌール容疑者とマヌ・ムハンマド・イスマイル容疑者は、爆弾起爆に利用されたSIMカードを購入した疑いが持たれている。もう1人の男は2個目の爆弾を桟橋付近に落とした。爆発物は水中に落下し、負傷者は出なかった。
これらの容疑者は計画殺人や爆発物製造などの罪に問われる見込みで、有罪が確定すれば死刑を言い渡される可能性もあるという。