ISS飛行士が質問に答える 「ネット遅い」「洗濯しない」

スコット・ケリー宇宙飛行士。ISSで人参を前に写真に納まる=NASA

2015.09.20 Sun posted at 11:23 JST

(CNN) 国際宇宙ステーション(ISS)に1年間の予定で長期滞在している米航空宇宙局(NASA)のスコット・ケリー飛行士が19日、半年の折り返し点を迎えたのを機に、ツイッター上で地球からの質問に答えた。

ケリー氏は「地球への帰還後、歩けるようになるには時間がかかるのですか」という質問に、「歩くことはすぐにできるはず。むしろ、転ばずに走れるようになるまでどれくらいかかるかが問題です」と答えた。

また、宇宙でもアレルギーは起きること、インターネット接続のスピードは1990年代のダイヤルアップ並みに遅いこと、着用した衣類は洗濯せずに廃棄していることなどを明かした。

「次に1年間滞在する人へのアドバイス」としては、「ペース調整と十分な休養を心がけ、1年は長いと認識しておくこと」を挙げた。

ISSクルーの滞在期間は通常4~6カ月だが、NASAはこれを倍増することにより、人体が受ける影響を探ろうとしている。将来の宇宙飛行は、例えば火星なら500日以上と、長期にわたることが予想されるからだ。収集したデータはさらに、筋力低下や感染症への対策といった医療への活用も期待されている。

ISSに近づくロシアの宇宙船ソユーズ。次に来る人へのアドバイスは「ペースを保て」=NASA

無重力空間での生活は人間の目や心臓、筋肉、骨など全身に影響を及ぼす。NASAは、地球上にいるケリー飛行士の双子の兄弟、マーク・ケリー氏のデータと比較して遺伝子の変化などを調べる研究も進めている。

ケリー飛行士はISSで、通常の飛行士の2倍に相当する400種類の実験に取り組んでいる。宇宙で栽培されたレタスの試食にも挑戦した。余暇はメールを書いたり、時にはテレビを見たりして過ごす。ソーシャルメディアでも積極的に発言し、宇宙から撮影した地球や金星、火星の画像をツイッターに投稿して話題を呼んでいる。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。