「難民受け入れを」 欧州各地でデモ

ギリシャにたどり着いた難民ら。欧州各地で受け入れを求めるデモが行われた

2015.09.13 Sun posted at 11:00 JST

(CNN) 内戦の続くシリアなどから欧州に難民が殺到している問題をめぐり、欧州各地で12日、難民との連帯を掲げて受け入れを訴えるデモが展開された。

この日に欧州全体での行動を呼び掛けたフェイスブックの公式ページには、数十件のイベントが掲載された。主催者は同ページ上で「欧州を目指した多数の人々が亡くなっていく状況を、これ以上容認できない」「政治家やメディアが彼らを脅威や負担と決めつけるのを黙って許すわけにはいかない」「国境を閉鎖し、フェンスを設置するような行為は欧州の思想に反する」と訴えた。

英ロンドンでは「難民との連帯」と称する数千人規模のデモ隊が、市中心部から首相官邸へ向かって行進した。キャメロン首相は難民対策に否定的だった従来の方針を転換し、今後5年間でシリア難民2万人を受け入れると表明している。

デモ隊は「大きな声ではっきり言おう、我々は難民を歓迎する」と唱え、「難民と連帯せよ」「シリアを爆撃するな」などと書いたプラカードを掲げて行進した。

ハンガリーに到着した難民

デンマークの首都コペンハーゲンの警察は、同市内での行進に約3万人が参加したと発表した。このほかオーストリア、ルーマニア、ギリシャ、フィンランド、フランスでも同様のデモが実施された。

ドイツ内務省の報道官が12日に語ったところによると、同国には1日当たり1万人の難民が流入し続けている。当局は各地に、登録手続きや宿泊施設の手配への協力を呼び掛けた。難民問題への対応を支援するため、軍要員4000人が待機しているという。

欧州連合(EU)は9日、イタリアやギリシャ、ハンガリーに流入している難民12万人について、加盟国に受入れ人数を割り当てる案を発表。14日には内相会合を開き、この案を話し合うことになっている。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。