米、シリア難民1万人を受け入れへ

米国がシリア難民1万人を受け入れへ

2015.09.11 Fri posted at 12:27 JST

ワシントン(CNN) オバマ米大統領は政府に対し、今後1年間にシリア難民の受け入れを拡大するよう命じた。

ホワイトハウスが10日、明らかにしたところでは、2016会計年度(15年10月~16年9月)に少なくとも1万人を受け入れるという。

内戦の続くシリアを追われてきた難民が欧州や周辺地域に押し寄せるなか、米国に対しても受け入れ人数を増やすよう求める声が高まっていた。

ケリー国務長官は9日、受け入れ人数を5000人増やすとの見通しを議会で明らかにしていたが、与党民主党からは少なすぎるとの批判が上がっていた。

政府高官によれば、今回の措置では世界各地からの難民受け入れ枠7万5000人のうち1万人をシリア難民に割り当てるという。

受け入れ枠は会計年度ごとに定められるが、必要に応じて引き上げることも可能だ。

欧州にシリアからの難民が押し寄せる中、米国への受け入れ圧力が高まっていた

ある上院議員の側近によれば、ケリー国務長官は上院議員らに対し、全体の受け入れ枠を10万人まで増やす可能性があると述べたという。

国務省によれば、シリア内戦が11年に始まって以降、米国は約1500人のシリア難民を受け入れている。このうち1199人は昨年10月以降の人数だ。当局者によれば、今月中にさらに300人を受け入れる予定。

ただし受け入れ手続きの迅速化には、安全上の理由から限界もある。

国務省のカービー報道官は、「身元審査の適切なプロセスは、特に当該地域の人々を受け入れるにあたっては、安全かつ確実に行わなければならない」と述べた。

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