中国、戦勝70年の軍事パレード 軍事力と習主席の威厳誇示

中国・北京で終戦70年を記念して軍事パレードが行われた

2015.09.03 Thu posted at 14:59 JST

北京(CNN) 中国・北京で3日午前、終戦70年の記念式典が開幕した。1万2000人あまりの兵士が行進を開始し、上空には戦闘機が飛行。軍事パレードは中国の強大な軍事力と、2012年に就任した習近平(シーチンピン)国家主席の威厳を誇示する場となる。

第2次世界大戦当時の連合国だった米国や英国の首脳は出席を見送る一方、ロシアのプーチン大統領、韓国の朴槿恵(パククネ)大統領、国連の潘基文(パンギムン)事務総長らは天安門広場の会場で式典を見守った。

この日に備えて大気汚染を解消する狙いで、工場は軒並み操業を停止。空の安全を確保するため、北京の空港では軍事パレード開催中の便の離発着を見合わせ、野鳥を追い払うためにサルやタカや犬が配備された。

戦闘機200機あまりの飛行や、初公開の兵器も含めた軍事品500点あまりの展示も行われる。

兵士1万2000人の行進には、ロシアやパキスタンほか15カ国からの代表も加わった。

安倍晋三首相も式典への出席を見送った。安倍首相は8月に発表した戦後70年談話のなかで1930年代から40年代にかけての中国への侵略について改めて謝罪することを避けたが、中国側はこれを非難。国営新華社通信が天皇による謝罪を要求したことから、日本国内での反発も強まった。

中国側は戦勝記念パレードについて、日本に矛先を向ける意図はないと説明しているが、根底に反日感情があるのは明らかだ。

新華社によると、習主席は2日、元兵士に勲章を授与する式典で、「日本軍の侵略者は極端に血なまぐさく残忍で、前例のない残酷さで中国人を扱い、大量虐殺と死をもって中国人を降伏させようとした」と強調した。

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