保安官助手、手を上げた男性を射殺か 現場映像公開 米

手を上げた男性を保安官助手が射殺したとの映像が公開された

2015.09.02 Wed posted at 15:53 JST

(CNN) 米テキサス州サンアントニオで先週、民家で家族間のいさかいが起きているとの通報を受けて出動した保安官助手2人が、現場で男性を射殺した。この場面を撮影した映像が公開され、警察が詳しく調べている。

映像は現場から少し離れた車の運転席に座っていた男性が、射殺前後の約4分間の様子を撮影したもの。民家の前で上半身裸の男性が走り回り、撃たれる直前に手を上げていたように見える。ただ、片手は電柱にさえぎられて見えず、距離があるため銃声以外の音声も届いていない。助手らはこの間ずっと、男性に銃を向けていたという。

撮影した男性はビデオをサンアントニオのテレビ局に提供し、同局は31日、ノーカットでウェブサイト上に公開した。撮影者はCNNに対し、射殺された男性が「数秒間両手を上げた後、警官らに2度撃たれた」と証言した。

地元ベア郡の保安官はこのビデオについて、「全容を把握するために収集している多数の証拠のひとつ」と説明した。

保安官によると、保安官助手らは8月28日午前に電話通報を受けて出動した。現場にいた女性は頭部に切り傷を負い、乳児も負傷している様子だったという。

事件があったのは米南部テキサス州サンアントニオの住宅地

2人はこの家にいた男性を拘束しようとしたが抵抗を受け、スタンガンなどを使用。男性がさらに抵抗を続けたため、「長時間」に及ぶにらみ合いの末に射殺したという。保安官事務所によれば、男性はナイフを持っていた。

保安官によると、射殺された男性は1995年から2003年にかけてマリフアナ所持や不法侵入、暴行、強盗の罪に問われた前歴がある。

助手2人はともに勤続10年以上のベテランで、現在は休職扱いになっているという。

保安官事務所はツイッター上の声明で、テレビ局がビデオ提供者からの求めに応じて100ドル(約1万2000円)の映像使用料を支払ったこと、当局に無断で編集なしのビデオを公開し、助手らの身を危険にさらした恐れがあることを批判した。

当局はさらに、近隣住民がより近くから撮影していた別のビデオも入手している。映像の内容は公開されていないが、郡検察がCNNに語ったところによると、現場の様子がさらにはっきりと映っているという。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。