ハンガリー、難民大量流入で国境警備強化 警官2千人増強 

ハンガリーが大量の難民流入を受けて国境警備を強化する

2015.08.27 Thu posted at 12:21 JST

(CNN) 欧州各地に中東やアフリカからの難民が押し寄せている問題で、ハンガリー内務省は26日、国境警備に当たる警察官を2000人増強すると発表した。

シリアやアフガニスタンなどの紛争を逃れた大量の難民は、ドイツなど欧州連合(EU)加盟国での難民認定を目指して欧州を北上。移動ルート上にあるマケドニアやセルビアなどEU非加盟国でも緊張が高まっている。

EU加盟国のハンガリーは、難民の流入を防ぐためにセルビアとの国境に一時的に壁を設置するなど、国境警備の強化を表明。司法相は26日、「1日に1500人が不法入国している事態は容認できない」と語った。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの先月の報告書によれば、北アフリカのリビアから地中海を渡るルートを取らず、バルカン半島東部の陸路を経由してEU加盟国を目指す難民や移民が増えている。

陸路を利用して欧州入りを目指す難民が増えているという=UNHCR/Italian Coast Guard

セルビアとハンガリーの国境で止められた難民などの数は、2010年の2370人から、現在は6万600人を超えているという。

「トルコから海を渡ってギリシャに入り、マケドニアからセルビアを抜けてハンガリーへと陸路を行くルートの方が、リビアから地中海を渡るルートに比べれば死の危険は少ない。それでも数多くの危険や困難はある」とアムネスティは指摘する。

一方、リビアから地中海を渡って対岸のイタリアを目指す難民や移民も後を絶たない。

イタリア沿岸警備隊によれば、26日にはスウェーデンの沿岸警備隊が救助した大型船の船内から50人の遺体が見つかった。死因は不明だが、過去には下層階に押し込められた乗船者が窒息死したり、機関部から漏れ出す排煙で中毒死したりしている。

同船にはほかに439人が乗っていたが、目的地は不明だという。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。