トップレス女性で物議、市が対策も 米NYタイムズスクエア

観光客などでにぎわう米ニューヨークのタイムズスクエア

2015.08.25 Tue posted at 18:57 JST

(CNN) 米ニューヨーク中心部のタイムズスクエアで最近、トップレスの女性たちが観光客と写真を取る光景が繰り広げられている。デブラシオ市長はこのほど記者団に「現状を容認するつもりはない」と述べ、何らかの対策を講じる姿勢を示した。

女性たちの多くは中南米系の移民だ。トップレスにTバックの下着とボディペインティングだけという姿で歩き回り、歩行者らと写真に納まってチップを受け取る。そのわきに体格の良い男性が付き添ってチップを預かり、女性たちが体を触られたりしないよう見張っている。

数カ月前からみられる光景で、地元のニューヨーク市民は特に大きな関心を示す様子もなかった。しかし子ども連れの観光客をはじめ、一部からは苦情が寄せられている。

ニューヨーク州のクオモ知事も、地元テレビ局との電話インタビューで「深刻な問題だ」とコメント。1990年代まで治安の悪い風俗街だったタイムズスクエア周辺の様子を思い起こさせると語った。

デブラシオ市長はトップレスの女性らをめぐる問題への対処を宣言=City of New York

近年のタイムズスクエアではスパイダーマンやバットマン、バズ・ライトイヤーなど、人気映画のキャラクターに扮(ふん)したグループが子どもたちと写真を撮り、チップを受け取る姿を見かける。こうしたグループが時には痴漢行為や口論などのトラブルを起こすこともある。

近隣の商店などは不快感を示してきたが、彼らの行為は「表現の自由」を定めた合衆国憲法で守られ、違法には当たらないというのが、司法の見解だ。公共のスペースをトップレスで歩き回るのも、同様の行為とみなされる。

デブラシオ市長の側近らは、タイムズスクエアの歩行者天国自体を廃止することも検討しているようだ。ニューヨーク市警(NYPD)のブラットン本部長は最近、ラジオでタイムズスクエアの車両通行禁止を解除する可能性に言及したが、これにはただちに反発の声が上がった。

もうひとつの可能性として、タイムズスクエアを一般の公共スペースでなく、市が管轄する公園区域と位置付ける道が考えられる。そうすれば、区域内での活動などを市が制限することも可能になる。市長らは具体的にどのような対策を講じるのか、今後の動きが注目される。

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