酷暑の砂漠で仏夫婦が死亡、息子は生還 米ニューメキシコ州

米ニューメキシコ州の大砂丘地帯、「ホワイトサンズ国定記念物」=米国立公園局

2015.08.10 Mon posted at 12:08 JST

(CNN) 米ニューメキシコ州に位置する「ホワイトサンズ国定記念物」と呼ばれる白い大砂丘地帯でこのほど、トレッキング中のフランス人夫婦が熱中症とみられる症状で倒れ、相次いで死亡する出来事があった。一緒にいた9歳の息子は無事に救助された。

調べによると、ダビッド・スタイナーさん(42)と妻のオルネラさん(51)は4日、息子とともに全長約7.4キロの「アルカリフラット・トレール」を歩いていた。スタートから約2.4キロの地点でオルネラさんが転倒し、もともと負傷していたひざが悪化したため、1人で車へ引き返すことになった。オルネラさんはその後、100メートルも進まないうちに倒れたとみられる。

巡回中のホワイトサンズ職員が発見し、通報を受けた救急隊員が駆け付けたが、オルネラさんはすでに死亡していた。

さらに約45分後、トレールからわずかに外れた場所でダビッドさんが死んでいるのが見つかり、一緒にいた息子が保護された。

ダビッドさんと息子はオルネラさんと別れてからさらに約600メートル余り進んだが、暑さのためダビッドさんが意識障害を起こしたとみられる。方角が分からなくなり、歩きながら「車はすぐそこだ」などと口走っていたという。

熱中症とみられる症状で死亡したフランス人のスタイナーさん夫妻=遺族提供

ホワイトサンズのこの日の天気は晴れで、最高気温は38度を超えていた。同職員によると、ホワイトサンズでは夏の間、ほぼ毎日40度近い暑さが続く。コース内には日陰がなく、職員らはトレッキング客に食料や2リットル以上の水を用意して出かけるよう呼び掛けている。

砂漠内のコースには目印のポールが立っていて、トレッキング客はそれをたどって進む。アルカリフラット・トレールは難度の高い半日コースとされる。スタイナーさん一家は600ミリリットルの水のボトルを2本持って出発したが、発見された時には2本とも空になっていたという。

一面の白い砂漠で意識を失い・・・

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