米コロラド州センテニアル(CNN) 米コロラド州オーロラの映画館で2012年に起きた銃乱射事件の公判で、陪審は7日、殺人などの罪に問われたジェームズ・ホームズ被告(27)に対して仮釈放なしの終身刑の評決を言い渡した。
この事件では12人が死亡、70人が負傷した。ホームズ被告側は事件当時、心身喪失の状態にあったとして無罪を主張したものの、先月、第1級殺人などの罪で有罪評決が言い渡されていた。
陪審は6日遅くから7時間近くかけて量刑を審議。死刑に必要な全会一致の量刑評決には至らず、この結果、仮釈放なしの終身刑となった。
ホームズ被告はポケットに両手を突っ込んだまま評決の言い渡しを聞いた。一方、陪審が死刑に必要な全会一致の評決に至らなかったことが裁判官から告げられると、ホームズ被告の母親は泣き崩れ、夫に寄りかかった。
傍聴席にいた遺族らの数人は評決を聞いて退廷。6歳の娘を亡くし自身はまひを負った女性は、車いす上で涙をこぼし首を横に振った。
正式な量刑言い渡しは8月24~26日に予定され、その後ホームズ被告は刑務所に収監される。
陪審団は7日の審理で、警察が撮影した45分間におよぶ事件現場のビデオの視聴を希望。ホームズ被告の弁護団はあまりに露骨な内容を含むとして反対したが、裁判官が1度だけ視聴を許可した。
公判の初期段階でも視聴されたことのあるこのビデオは陪審と傍聴人だけが視聴し、一般には公開されなかった。映像には映画館の床に横たわる死体や銃弾、ライフルのほか、飲み物の紙コップやポップコーンが散乱する現場が映し出されていた。
映画館で銃乱射の被告に終身刑 米コロラド州