パレスチナで民家放火、男児死亡 当局「テロ行為」

ヨルダン川西岸地区北部の村で放火事件があり男児が死亡した

2015.08.01 Sat posted at 11:49 JST

(CNN) パレスチナ自治区ヨルダン川西岸北部のドゥマ村で31日、民家が放火され、パレスチナ人男児1人が死亡、家族3人が重体となった。イスラエルとパレスチナの当局者が明らかにした。民家の壁には急進的なユダヤ人入植者によって使用される言葉がスプレーで書かれていた。

パレスチナの地元当局者によると、重体となっているのは男児の両親と兄。死亡した男児は生後18カ月だった。

イスラエル警察の報道官は、放火された民家の壁に「代償」との言葉が書かれているのが発見されたと発表。これはヨルダン川西岸の入植地からの撤退を促すイスラエル政府に反発する急進的なイスラエル人入植者が使う言葉で、パレスチナ人への復讐(ふくしゅう)を意味する。

初期段階の捜査では、容疑者は夜間に村に侵入し民家に放火し、スプレーでこの言葉を吹き付けたとみられている。

家族3人も重体

イスラエルのネタニヤフ首相は「非難すべき恐ろしい」犯行に衝撃を受けていると発言。「犯行者が誰であれ、イスラエルはテロ行為に対し強硬路線を取る」と述べ、あらゆる手段を行使して犯人を逮捕するよう治安部隊に命じたことを明らかにした。

一方、パレスチナ解放機構(PLO)のサエブ・アリカット氏は声明で、同様に犯行をテロ行為としながらも、イスラエル政府の責任を問う構えを強調。「イスラエル政府が数十年にわたり入植者のテロ行為を罰しなかったことの直接の結果だ」とした。

PLOの主流派、ファタハの報道官も、イスラエル政府の責任を追求。国連に対し、正当な裁きに向けた動きを取るよう求めた。

パレスチナで民家放火、男児死亡 当局「テロ行為」

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