不明マレーシア機の捜索で重要局面、インド洋で残骸発見か

仏領レユニオン島で、行方不明のマレーシア航空機の可能性がある残骸が発見された

2015.07.30 Thu posted at 19:09 JST

(CNN) インド洋西部のフランス領レユニオン島沖で29日、昨年春に消息を絶ったマレーシア航空370便の可能性もある残骸が発見された問題で、オーストラリアのウォーレン・トラス副首相は30日の記者会見で、同便の捜索は極めて重要な局面に入ったとの認識を表明した。

同便のものかどうかを判断するには一層の分析が必要とも指摘。ただ、機体捜索の当局は大きな手掛かりを得たと受け止めているという。仮に370便の機体と断定された場合、同島周辺で残りの残骸捜索作業を進める可能性が強い。

レユニオン島に駐屯する仏空軍要員によると、今回見付かった残骸である翼の一部と370便との関連性を調べている。同便の機材である777型旅客機の製造元である米ボーイング社の当局者は残骸の写真を調べ、同型機の部品との判断に傾いているという。

トラス副首相によると、残骸には「BB670」と記されていた。登録番号などではなく、機体維持管理上の番号の可能性があるという。

残骸と同便の関連性の見極めについてはフランスとマレーシア両国当局が責任を担うとも語った。

航空史上最大級の謎の解明に向け前進か=IGNATIUS KWEE氏提供

マレーシアのリオウ・ティオンライ運輸相は滞在先の米ニューヨークで、残骸を調べる同国調査団がレユニオン島へ向かったことを明らかにした。マレーシア航空は、この段階で残骸の出所を推測するのは時期尚早との立場を示した。同航空によると、回収された残骸は主翼後部に付いている高揚力と補助翼の機能がある「フラッペロン」の部品となっている。

乗客乗員計239人の370便は昨年3月8日にマレーシア・クアラルンプールを出発し、北京へ向かっていた。南シナ海上空で交信を絶ち、本来の飛行経路と全く逆の南に進路をとったとされ、インド洋東部で捜索活動が続けられてきた。

捜索活動は豪州政府が主導しているが、これまで交信断絶の解明につながるような残骸などは一切見付かっていない。航空史上、最大の謎に包まれる事故の1つともなっていた。

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