クライスラーが遠隔操作の恐れで140万台リコール 米

クライスラーが一部車種でハッキングの恐れがあるとしてリコールを発表=Fiat Chrysler Automotive

2015.07.25 Sat posted at 10:28 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 自動車大手のクライスラーは24日、ハッキングにより遠隔操作される恐れがある車両140万台について、リコール(回収・無償修理)を発表した。

クライスラーのいくつかの車種に脆弱(ぜいじゃく)性が見つかり、ハッカーによってブレーキやエンジンなどを遠隔操作される恐れがある。

同社は21日に脆弱性の存在を発表し、ソフトウエアの更新プログラムをできるだけ早くインストールするように顧客に呼びかけていた。23日にはネットワークを更新し、顧客やディーラーが作業することなく遠隔操作を防げるとしていたが、24日、正式なリコールに踏み切った。

リコールにより、ネットワークレベルの対策とは別のセキュリティー対策が提供されるとしているが、その詳細は不明。またリコールでは顧客にUSBメモリーが提供され、車に挿入することでソフトウエアが更新できるという。

リコール対象の車種は2014、15年モデルのジープのスポーツ用多目的車(SUV)「ジープ・チェロキー」や「ジープ・グランドチェロキー」など。

21日付けの米ワイヤード誌では、自動車セキュリティーを研究するチャーリー・ミラー氏とクリス・バセック氏が、ジープの遠隔操作を実演してみせていた。だがクライスラーはこの報告を除き、事故や負傷例は把握していないとしている。

クライスラーを傘下に持つフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCAU)の株価は24日、2%下落したほか、クライスラー車のネット接続を提供する米携帯大手スプリングの株価も8%下落した。

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