イラン核交渉、まもなく合意成立か

イランのザリフ外相。同国と欧米との核協議は近く合意に達する可能性がある=米国務省

2015.07.13 Mon posted at 15:20 JST

ウィーン(CNN) イランの核問題をめぐり、国連安全保障理事会常任理事国(米英仏中ロ)とドイツ、欧州連合(EU)がウィーンで開いている同国との協議は、13日の期限に向けて大詰めを迎えた。

欧米の外交筋は、最終合意への大きな障害を乗り越えたものの、さらにいくつか重要課題を解決する必要があると話している。今週末の交渉で大きな進展があったことから、早ければ13日中に合意発表にこぎ着ける可能性もあるという。

イラン当局の高官は12日、CNNに「解決すべき問題が2~3件残っている」と語り、合意成立は「政治的意志にかかっている」との見方を示した。

ウィーンでは11日、欧米側とイランが2回にわたって会合を開き、うち1回は深夜まで続いた。米国のケリー国務長官はこれと並行してEUのモゲリーニ外交安全保障上級代表(外相に相当)、イランのザリフ外相と個別に会談。12日の記者会見ではザリフ外相との会談について「非常に前向きの話し合いができた」と述べ、交渉の行方に期待を示した。

イランのザリフ外相との会談後、ケリー米国務長官は交渉進展への手ごたえを口にした

交渉期限は10日に3度目の延長が決まり、13日に設定された。欧州の外相らの一部は先週いったん帰国し、週末に再びウィーンに戻った。

フランスのファビウス外相はウィーン到着後、記者団に「このマラソン交渉もついに最終局面に入ったと思う」と述べ、合意成立への期待を表明した。

ロシア外務省によると、ウィーンを離れていたラブロフ外相も交渉に合流するため、会場へ向かった。

一方、米国務省の高官はCNNに「まだ大きな問題が残っている」と強調し、楽観視は禁物だと警告した。イラン外務省の当局者は12日、同国高官の発言として「文書は100ページに及び、今晩中の合意は物理的に不可能」との見方を伝えた。

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