一流建築家が手掛けた米国の宿泊可能家屋10選

アール・デコ時代の建築家が手掛けたマイアミのザ・テンプルハウス=AIRBNB

2015.09.19 Sat posted at 09:30 JST

(CNN) 他人の家に泊まると、仮にそれがレンタル専用の家だとしても、オーナーの本やデザインの趣味や、運が良ければワインやビールの好みを垣間見ることができる。

特に一流建築家が設計した家を借りた時は、その好奇心は最高潮に達するだろう。

そこで今回は、世界最大の宿泊施設シェアサイト「エアビーアンドビー」でレンタル可能な米国内の「一流建築家が設計した住宅」10選を紹介する。

1.フランク・ロイド・ライト設計のシュワルツハウス(ウィスコンシン州ツーリバーズ)

米写真誌「ライフ」は1938年、米国の建築家フランク・ロイド・ライトに、現代の家族生活に最適な「アメリカンドリームハウス」の設計を依頼した。

ライトが考えた夢の家は、床から天井まである窓にライト建築の特徴でもある平屋根、そして家族の絆を深める居間のある手頃な価格の住宅だった。

寝室が4つあるこの家は、ウィスコンシン州東部の川岸に立っていることから「Still Bend(静かな川のカーブ)」という名でも知られる。ライト設計の建築物のうち、誰もが宿泊可能な物件は、このシュワルツハウスを含めわずかしかない。

2.ザ・テンプルハウス(マイアミ)

サウスビーチに建つ見事な建物は、アール・デコ時代の建築家L・マレー・ディクソンが設計し、1933年に民家として建てられたが、その後ユダヤ教の聖堂となった。

現在この建物は世界でも最高級の賃貸物件の一つ。パーティーに最適な約560平方メートルのリビングに専用のスタッフも付くこの物件はセレブたちの間で人気だ。

3.アクアタワー(シカゴ) 女性建築家ジーン・ギャング氏が設計したタワービル(写真中央)。波を打っているような外観が特徴=AQUA AT LAKESHORE EAST

3.アクアタワー(シカゴ)

女性建築家ジーン・ギャング氏が設計した多目的タワーを見上げると、思わず船酔いしそうになる。

建物部分から突出した何枚もの不規則な形のコンクリート平板が、まるで建物の表面が波を打っているかのような独特の外観を生み出している。

ワン・ベッドルームタイプのユニットは、全て揃ったキッチン、モダンな装飾、60インチの3Dテレビを備え、部屋の窓からはダウンタウンが見下ろせる。

またゲストは、ジム、屋外プール、ビリヤードルームを利用できる。

4.ニューヨーク・バイ・ゲーリー(ニューヨーク市)

建築家フランク・ゲーリー氏は、ワイルドで幾何学的な美術館(ビルバオ・グッゲンハイム美術館)やパフォーマンス空間(ウォルト・ディズニー・コンサートホール)も設計するが、それ以外ではあちこちで見かける外観が割とおとなしめの超高層ビルの設計者として知られている。

ゲーリー氏が設計したマンハッタンにあるタワーマンション「ニューヨーク・バイ・ゲーリー」には、店舗や学校の他、904戸の豪華な住居用ユニットがある。素晴らしいスタジオタイプのユニットもその1つだ。

5.オフグリッドITハウス(カリフォルニア州パイオニアタウン)

ロサンゼルスに拠点を置く建築事務所タールマン・コッホは、ハリウッドの西の砂漠に立つ太陽光発電の家が大変高い評価を受けている。

ここにはWi-Fiもテレビもないが、工業的な美しさにあふれる室内は、瞑想(めいそう)にふけったりヨガのポーズを決めたりするのにうってつけだ。

6.ザ・ヒストリック・フローシャイム・マンション(シカゴ)

シカゴのゴールドコーストに立つ建物は、もともと建築家アンドリュー・レボリが1938年に設計した2軒の独立した住宅だった。

しかしその数年後、建築家バートランド・ゴールドバーグが、この2軒の建物を2階のギャラリーキッチンでつなげる案を思い付いた。

その結果、ミシガンアベニューからわずか数ブロック先に、この上なくモダンなこのタウンハウスが誕生した。

7.モンキーポッド・ツリー・ハウス(ハワイ島) 3本のモンキーポッドの木に囲まれたこの箱型のモダンな家は、地元ハワイの建築家クレイグ・スティーリー氏が設計した=AIRBNB

7.モンキーポッド・ツリー・ハウス(ハワイ)

ハワイの建築家クレイグ・スティーリー氏が設計した、ハワイ島にある箱型のモダンな家は、3本の大きなモンキーポッドの木の間に立っている。

米建築誌「ドウエル」は、この家をいたく気に入り、数年前にこの家の特集を組んだ。

8.イーグルズネスト(ロサンゼルス)

ロサンゼルスのシルバーレイク地区に立つ鉄骨造りの注文住宅は、広さ約56平方メートルのワンルームタイプだ。丘の頂上に建っていることから、設計したロサンゼルスの建築家トム・マーブル氏はこの家を「イーグルズネスト(ワシの巣)」と名付けた。

この家は三角形とガラスの引き戸で構成されており、直角の場所はない。

9.フォックス・アイランド・ホーム(フォックス島、ワシントン州)

タコマ近くのフォックス島にあるこの住宅は、サンフランシスコの建築事務所アンダーソン・アンダーソン・アーキテクツが設計した。

むき出しの木に巨大な鋼鉄の梁、さらに見事な装飾が特徴のこの家は、米北西部に立つ「究極のキャビン」であり、ドウエル誌にも取り上げられた。

10.シッピング・コンテナ・ホーム(モンタナ州リビングストン)

この家は、厳密に言えば、プロの建築家が設計した家ではない。

ずば抜けたセンスを持つ日曜大工の愛好家が、古い運送用コンテナをベニヤ板で覆い、中におしゃれな家具を置き、それをモンタナ州の都市ボーズマンの東に広がる大平原の真ん中に置くアイデアを思い付いたのだ。

この家にはテラスが付いており、雪を頂いたアブサロカ山脈の息をのむような絶景も見られる。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。