トランプ氏、「ミス・ユニバース」放映中止に抗議

昨年の「ミスUSA」の授賞式=Miss Universe

2015.07.01 Wed posted at 15:20 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 米次期大統領選の共和党候補指名争いに名乗りを上げている富豪のドナルド・トランプ氏は、米メディア大手NBCユニバーサルが同氏との共同事業である「ミス・ユニバース」のテレビ放映を中止すると発表したことに対し、遊説先で強く抗議した。

同社はトランプ氏が移民を侮辱する発言をしたとして、同氏とのビジネス関係を解消する意向を示していた。

NBCユニバーサルは、ミス・ユニバースの米国代表を決める7月12日の「ミスUSA」についても放送を打ち切る方針。これに先立ち、米スペイン語放送大手ユニビジョンも先週、ミスUSAをはじめとするミス・ユニバース関連のイベントを今後一切放送しないと表明していた。

トランプ氏は30日夜、ニューハンプシャー州での集会で、ユニビジョンとNBCがミスUSAに出場する各州代表の女性51人を「見捨てた」と非難。ルイジアナ州で開かれる同イベントには自身も出席すると強調した。

またトランプ氏は同日午後、ユニビジョンに対して5億ドル(約610億円)の損害賠償を求める訴訟を起こす構えを示した。NBCを訴える可能性には言及しなかった。

米大統領選に出馬するドナルド・トランプ氏。移民への侮辱発言で批判にさらされている

問題になっているのは、同氏が演説でメキシコ移民の一部を「婦女暴行犯」「麻薬密売人」などと呼んだ発言だ。

ミスUSAの主催者らは30日午前の時点では、「私たちは最近の出来事に胸を痛めているが、イベント当日に向けて予定通り準備を進める」との声明を出していた。

しかしこの日の午後、ミスUSAの司会を務める予定だった2人のうち、プロダンサーのシェリル・バークさんがフェイスブック上で降板を表明。もう一方のNBC系列局キャスター、トーマス・ロバーツさんもツイッターで同様の意向を示唆し、NBCの報道担当者が降板を確認した。

こうしたなか、今年のミスUSA出場者の1人でカンザス州代表のアレクシス・レイルズバックさんは「トランプ氏がイベントを企画するわけではない。同氏個人の発言とイベントとは全く関係がないと思う」と指摘。イベントを中止に追い込むような動きに対して批判的な見方を示した。

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