アップルの音楽配信 T・スウィフトの抗議で方針を転換

2015.06.23 Tue posted at 18:03 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルが今月初めに発表した音楽ストリーミングサービス「Apple Music」をめぐり、米歌手テイラー・スウィフトさんが「無料試聴期間中、アーティストに楽曲使用料の支払いがないのはひどい」と抗議した。これを受けてアップルはこのほど、使用料を支払う方針に変えると発表した。

Apple Musicは、パソコンや携帯端末で24時間、音楽が聴き放題になる定額サービス。アップルは最初の3カ月間を無料の試聴期間とし、その間はアーティスト側に楽曲の使用料を支払わない方針を示していた。

スウィフトさんはこれに異議を唱え、自身のアルバム「1989」をApple Musicに提供しないと表明していた。

スウィフトさんは21日、ブログサービスのタンブラーでアップルにあてたメッセージを公開し、「衝撃的で残念な話。アップルは進歩的で物惜しみしない企業だったはずなのに、同社らしくない」と批判。「方針変更は今からでも間に合う。私たちはただでiPhone(アイフォーン)がほしいなんて言わない。だから見返りなしで音楽を提供しろとは言わないでほしい」と訴えた。

さらに、これは自分だけの声ではないと強調。「私の知るアーティストや作曲家、プロデューサーたちはみんな、アップルが大好きだから声を上げるのをためらっている。かれらの気持ちを反映した意見です」とつづった。

アップルが公開予定の音楽配信サービス「Apple Music」=Apple

メッセージはインターネット上で即座に広まり、何万回もシェア(共有)された。

これを受けてアップルのエディ・キュー上級副社長は21日深夜、「Apple Musicは無料試聴期間中もアーティストに使用料を支払います。当社はスウィフトさんと独立系アーティストの皆さんの声に耳を傾けます。アップルより」とツイートした。

スウィフトさんはすぐにツイッターで「すごくうれしいし、ホッとしています」とコメント。「応援してくださった皆さん、ありがとう。聞き届けていただけました」と報告した。

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