NY脱獄囚2人、山小屋でDNAを検出 周囲を大規模捜索

刑務所の近くにある山小屋からDNAが検出された

2015.06.23 Tue posted at 16:09 JST

(CNN) 米ニューヨーク州の刑務所から受刑者2人が脱獄した事件で、捜査当局は23日までに、刑務所の近くにある山小屋から2人のDNAが検出されたことを明らかにした。

殺人罪で服役していたリチャード・マット(49)、デービッド・スウェット(35)の両受刑者は今月6日に同州北東部ダニモラのクリントン刑務所から脱獄し、現在も行方が分かっていない。

刑務所から40~50キロ離れたフランクリン郡で20日、山小屋付近の林に駆け込む人影が目撃されたため、当局がヘリコプターや四輪バギーを出動させて大がかりな捜索を実施している。

山小屋に何者かが侵入した形跡があり、両受刑者のDNAが見つかったとされる。しかし警察幹部は22日の会見で、山小屋で何が発見されたかなどの詳細は公表できないと述べた。

ただ捜査状況に詳しい情報筋によると、山小屋に侵入したという行動から、2人が追い詰められた状態に陥っていることがうかがえるという。

同情報筋によれば、両受刑者は徒歩で逃走中とみられ、当局は2人の封じ込めを図っている。両受刑者が無線通信を傍受している可能性もあるという。遭遇した相手を傷付ける恐れもあることから、当局は周辺住民らに厳重な警戒を呼び掛けている。

マット受刑者らは工具で刑務所の壁に穴を開け、地下トンネルをたどってマンホールから脱出したとされる。CNNが22日、情報筋から入手した情報によると、工具は冷凍のひき肉に埋め込んだ状態で刑務所内に持ち込まれた可能性がある。両受刑者の棟では自炊が認められていた。

当局は、2人の脱獄に加担した疑いで逮捕された刑務所職員、ジョイス・ミッチェル容疑者(51)が工具の持ち込みに関与したかどうかについて、詳しく調べている。ミッチェル容疑者は縫製作業の指導員で、マット受刑者と性的関係をもっていたとされる。脱獄をめぐっては、さらに男性看守1人が停職処分を受けている。

捜査当局は20日、刑務所から400キロ以上離れたペンシルベニア州境付近で線路沿いに歩く2人組が目撃されたとの情報に基づき、捜査要員約300人を送り込んで捜索に乗り出していた。しかし焦点がフランクリン郡に移ったため、州境での捜索は21日夜に打ち切ったという。

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