米教会銃撃の容疑者、ウェブ上に差別的声明か

教会銃撃の容疑者のものとみられる画像や声明を含むサイトが見つかった=LastRhodesian.com

2015.06.21 Sun posted at 12:07 JST

(CNN) 米サウスカロライナ州チャールストン市にあるアフリカ系米国人の教会で9人が射殺された銃乱射事件で、容疑者が開設したとみられるウェブサイトに、人種差別主義的な長文の声明が書き込まれていたことが分かった。

サイトは今年2月に開設されたとみられ、ディラン・ルーフ容疑者(21)の名前や住所、電子メールアドレス、電話番号と、同容疑者が銃を構えた姿の写真などが掲載されている。

ルーフ容疑者が書いたとみられる声明は自身について「人種差別的な環境で育ったわけではない」と述べる一方、2012年にフロリダ州で黒人の少年を射殺した自警団員が無罪となった事件に言及。これをきっかけにネット上でさまざまなサイトを調べ、「黒人による白人への犯罪」がこれまでに多数発生していることを知って、その日から自分が別の人間に生まれ変わったと主張している。

犯行の標的にチャールストンを選んだ理由については、かつて黒人人口の比率が非常に高かったという歴史的経緯を挙げ、白人至上主義者の活動がみられないことから「だれかが勇気を持って行動しなければならない。それは自分だ」との考えに至ったと説明している。

逮捕されたディラン・ルーフ容疑者

サイトの名称は「最後のローデシア人」。英国の植民地だったアフリカのローデシアは、1980年にジンバブエとして独立するまで白人支配が続いた。

声明にはこのほか、黒人や中南米系、ユダヤ系の人々を侮辱する言葉が書き連ねられていた。

捜査当局はルーフ容疑者の通信記録や閲覧サイトの履歴を調べている。人種差別関連のサイトを長時間閲覧していたことが分かったが、白人至上主義団体などに犯行を指示された形跡はないという。

同容疑者は19日、保釈審問のため同市の法廷にビデオ出廷した。地元捜査当局の報道官によると、その後は自殺防止のため監視下に置かれている。

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