英国の島で半世紀ぶりの「犯罪」 被害は毛糸の帽子

英スコットランドののどかな島で、半世紀ぶりとなる「犯罪」が発生した

2015.06.18 Thu posted at 13:06 JST

(CNN) 英スコットランドの小さな島、カナ島で「世紀の犯罪」が発生したというニュースが、世界のメディアの注目を集めている。

被害に遭ったのは余剰食品などを割引価格で提供する地元のコミュニティー・ショップ。盗まれたのは毛糸の帽子6つと菓子、コーヒー、電池だ。

注目を集めた理由は、この島では犯罪が非常に珍しいから。1960年代を最後に記録に残っていないほどなのだ。

住民の一人は「たくさんの寄付が寄せられて、世界中の人々の気前のよさと支援の気持ちに圧倒されている。オーストラリアや米国からも電話がかかってきた。信じられない」と驚きを隠さない。

その上で「警察が来て捜査にあたっている。事態の進展を期待しているが、私たちとしては帽子を返してもらえればそれでいい」と付け加えた。

盗まれた帽子は手編みで、この島独特のもの。作るには長い時間がかかるという。

カナ島独特の手編みの帽子

コミュニティー・ショップには常駐している店員がおらず、客は店内に置かれた箱に代金を入れる仕組みになっていた。

スコットランド警察によれば、事件は12日の夜から13日朝の間に起きた。警察は住民のほか、事件当時に島の桟橋に係留されていた漁船の乗組員からも話を聞きたいとしている。

これまで店は夜間でも無施錠だったが、今後は変わってしまうかもしれない。

カナ島の地域コミュニティーはフェイスブックの公式ページにコメントを投稿。「店をずっと開けておくのは、桟橋に止めた船で夜を過ごす漁師たちが無線LANを使ったり、必要なものを買えるようにするためだった。漁業関係者からは、非常にありがたいサービスだとの反応が寄せられていた。(施錠することで)彼らや他の訪問者が不利益を被ることになるのは非常に残念だ」と語った。

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