独墜落機の副操縦士、5年間で41人の医師を受診

ルビッツ副操縦士は失明を恐れ複数の医師の診断を受けていた

2015.06.12 Fri posted at 12:28 JST

(CNN) フランス南部で3月に起きた独ジャーマンウィングス9525便の墜落事故で、同機を故意に墜落させたとされるアンドレアス・ルビッツ副操縦士(27)が、過去5年間で41人の医師の診察を受けていたことが分かった。仏検察が11日、明らかにした。

副操縦士は失明を恐れていて、事故の前の1カ月間には家庭医の診察を1回受けたほか、精神科と耳鼻科をそれぞれ3回受診していた。また医師の1人には、数多くの眼科医や神経科医の診察を受けたと語っていたという。

CNN系列局BFMTVが検察の話として伝えたところでは、副操縦士は「視覚の問題に伴う精神病」を含む深刻なうつをかかえていて、周囲の人々に「失明すると思ったら生きている意味がなくなった」と語っていたという。

事故直後、ある政府当局者はCNNに対し、副操縦士を診察した眼科医は心身症と診断し、「業務に不適格」との診断書を副操縦士に渡していたと述べていた。

ジャーマンウィングス機はフランス南東部で墜落

検察はルビッツ副操縦士の身体的、精神的な問題が動機につながった可能性があるとみて調べを進めている。

また検察は11日、刑事事件としての捜査を開始したと明らかにした。検察はルビッツ副操縦士の故意で飛行機が墜落したとみているが、会社側が健康問題をどの程度把握していたのか、事故は防ぎ得たのかについても調べを進める方針。今後、会社の責任が問われる可能性もある。

ジャーマンウィングスの広報はCNNに対し、副操縦士の健康問題は「守秘義務の対象」であり、検察発表についてコメントできないと語った。

独墜落機の副操縦士、失明恐れ受診

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