乗船者家族が自力で現場へ、当局の対応に業煮やし 客船転覆

2015.06.04 Thu posted at 15:28 JST

中国・監利県(CNN) 中国湖北省・監利県の長江で起きた客船の転覆事故で、依然として安否が確認できない乗船者の家族らが当局の対応に業を煮やし、自力で事故現場を目指している。

家族らの一部はお金を出し合って同船が出港した南京でバスをレンタルし、約10時間かけて湖北省監利県の現場付近へ到着。列車でやって来た人もいた。

客船「東方之星」は450人あまりの乗客乗員を乗せて1日夜に転覆し、4日現在もまだ370人以上が行方不明になっている。

現場へ向かう行進も組織され、50人あまりが4日未明にかけて徹夜で歩いて長江を目指した。

監利県に到着した家族らは、行政庁舎前に集まって当局者に詰め寄った。「誰もが私たちを助けると言うけれど、うそをついているだけ」と抗議する女性も。

地元住民は、自家用車に黄色いリボンを付けて乗車歓迎の意思を示したり、水を配ったり、道案内をしたりして家族らを支えている。

道路を封鎖しようとする人民軍警察に行進が遮られ、「あなた方に両親はいるの」と叫んで押し通る場面もあった。

母親が同船に乗っていたという兄弟は、まだ希望を捨てていないと話し、「ただ川へ行きたいだけ。事故が起きた現場を見れば、少しは心が落ち着くかもしれない」とつぶやいた。

乗客の家族が自力で現場へ

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。