MERS感染35人に、隔離対象は1369人 韓国

隔離対象者は1300人を超えた

2015.06.04 Thu posted at 12:16 JST

香港(CNN) 韓国で中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染が広がっている問題で、感染の可能性があるとして隔離の対象となった人数が1369人にのぼったことが4日までに分かった。

また、韓国の保健当局は新たに5人の感染が確認されたと発表。これにより、感染者数は35人となった。これまでに2人が死亡している。

世界保健機関(WHO)は、感染がさらに拡大する可能性があると警戒を呼びかけている。

韓国教育省によれば、540校以上の学校が感染拡大を防止するために休校した。

同国の朴槿恵(パククネ)大統領は、当局の初期対応に問題があったことを認めた。大統領は「感染しやすさについての判断など、今回の初期対応には不十分な点があった」と述べた。

感染源としてラクダが疑われている

サウジアラビア以外の国では過去最大となった今回の感染。感染者のほとんどは病院内で感染している。最初の患者は68歳の男性で、中東地域から帰国した1週間後に発病。診療所と病院それぞれ2か所を受診した。

WHOは「治療に関わった医院や病院の数から考えて、さらに多くの感染者が出る可能性がある」との見方を示している。

また、家族が入院患者に付き添って世話をする習慣があることも拡大を招いた可能性がある。延世大学の付属病院で働くジョン・リントン医師は「(付き添いの家族は)他の患者たちにきわめて近い場所にいることになる」と言う。

WHOによれば、2012年以降で少なくとも442人がMERSに感染して死亡している。

死亡例の多くは既往症があるケースとされ、韓国で死亡した2人も、それぞれ慢性の閉塞性肺疾患と重度のぜんそくを患っていた。

感染源はラクダが疑われているが、まだ完全には明らかになっていない。

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