たばこ大手3社に1兆5千億円の賠償命令 カナダ

原告はたばこ会社が喫煙のリスクについて十分な告知をしていなかったなどと主張していた

2015.06.02 Tue posted at 13:46 JST

(CNN) カナダの消費者が大手たばこ会社を相手取って起こした集団代表訴訟で、ケベック州の裁判所はたばこ会社3社に対し、総額150億カナダドル(約1兆5000億円)の損害賠償支払いを命じる判決を言い渡した。

カナダの放送局CBCによると、原告側は、たばこ会社が喫煙のリスクについて十分な告知をせず、見境のない宣伝を行ったり文書を破棄したりしたと主張していた。

賠償が命じられたのはインペリアル・タバコ、ベンソン&ヘッジス、JTIマクドナルドの3社。

原告のうち、1976年1月までに喫煙を始めてがんになった人は各10万カナダドル(約1000万円)、それ以降に吸い始めた人は9万カナダドル(約900万円)を受け取る。また、肺気腫を患った原告にも賠償金が支払われる。

禁煙できなくなったと訴える原告団など2つの集団代表訴訟が1998年から始まっていた

今回の訴訟は、喫煙による深刻な健康被害を訴える原告団と、禁煙できなくなったと訴える原告団の2つの集団代表訴訟として1998年に始まった。

原告側のブルース・ジョンストン弁護士は1日、「たばこ会社はうそをついただけでなく、結託してうそをついた」と語気を強めた。

一方、たばこ会社側は、消費者は喫煙のリスクを十分認識していたはずだと主張、判決を不服として控訴する意向を示している。

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