サウジでまたシーア派モスク襲撃、4人死亡 ISIS声明

サウジアラビア東部州の州都ダンマームのモスク近くで襲撃事件

2015.05.30 Sat posted at 16:50 JST

(CNN) サウジアラビア東部州の州都ダンマームで29日午後、イスラム教シーア派のモスク(礼拝所)近くで襲撃事件が発生し、実行犯とシーア派の宗徒3人が死亡した。同事件の捜査に詳しいサウジの消息筋が明らかにした。

イスラム教スンニ派の過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の支持者はツイッターに同組織が犯行を認める声明を掲載した。自爆攻撃として実行犯の名前も明かし、スンニ派の地域にある多神教をあがめる建造物を狙ったなどと主張した。

東部州カティーフの村落では今月22日、シーア派のモスク自爆テロの攻撃を受け、宗徒21人が死亡する事件が発生。ISISが同じく犯行への関与を認めていた。

サウジの消息筋によると、29日の事件は「イマーム・フセイン・モスク」近くで発生。イスラム教徒の女性が体を隠す伝統的な衣装を着込んだ実行犯がモスクへ入ろうとした際、身体検査などしていたシーア派教徒に止められ、爆弾をさく裂させた。

22日にはカティーフのモスクで自爆テロが発生していた

ただ、国営サウジ通信によると、同国内務省の報道担当者は事件について異なる経緯を説明。治安担当要員がモスクそばに止まる不審な車両に気付いて近づいたところ、爆発したとしている。4人が死亡し、うち1人は車の運転手とみられている。この爆発で近くにいた多数の車が燃えるなどの被害を受けた。

サウジではスンニ派が圧倒的な多数派で、総人口の85~90%を占める。ただ、東部州はシーア派が多い数少ない地域の1つとなっている。

サウジでまたシーア派モスク襲撃、4人死亡 ISIS声明

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