「世紀の一戦」を無料観戦、海賊放送の新時代?

フロイド・メイウェザーとマニー・パッキャオの対戦を無料観戦した人も多数いるという

2015.05.05 Tue posted at 12:40 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 「世紀の一戦」とうたわれ世界中の注目を集めたプロボクシングのフロイド・メイウェザーとマニー・パッキャオの対戦。その観戦のために100ドルを費やして有料放送を契約した視聴者がいる一方で、インターネット経由で無料観戦したユーザーも多数に上った。

中継映像をライブ配信したのは、スマートフォン向けの動画無料配信アプリ「ミーアキャット」や短文投稿サイトツイッター傘下のアプリ「ペリスコープ」などの利用者。こうしたアプリではボタン1つで誰でも世界中にライブビデオをストリーミング配信できる。

今回の対戦では、テレビ映像をスマートフォンで撮影して流した人が多数いたほか、米ラスベガスの会場のリングサイドから映像を中継した観戦者もいた。

米CATV大手のHBOやショータイムは無料サービスを封じ込めようと、対戦前にボクシング情報サイトなど2つのサイトを相手取って訴訟を起こし、対戦の無料ライブ中継を阻止していた。

パッキャオとの「世紀の一戦」を制したメイウェザー

それでもネット上に続々と寄せられるライブ映像までは阻止できず、ツイッターでは誰でも簡単に、ミーアキャットやペリスコープのストリーミング中継を見つけられる状態になった。

この盛況ぶりにツイッターのディック・コストロ最高経営責任者(CEO)はテレビ局を横目に、勝者はペリスコープだと宣言した。

ツイッターによれば、この日の対戦の放映権を持つHBOなどの各社からは2日夜、ペリスコープに対して66件の停止要請があった。ペリスコープはこのうち30件について要請に応じ、残りは同社が対応する前に中継が終わったとしている。

ペリスコープ共同創業者は3日のツイッターで「我々は(知的財産の)権利を尊重する。昨晩は責任ある対応をしようと(私も含めて)多数が懸命に働いた」と強調した。

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