カトマンズ(CNN) 大地震から6日目を迎えたネパールの首都カトマンズで30日、15歳のペンバ・タマンさんが倒壊した建物のがれきの下から救出された。
救出にあたったネパール武装警察によれば、タマンさんは意識があり、見た限りでは大きなけがもないという。オートバイの陰になっていたおかげで、コンクリートや鉄に押しつぶされずに済んだらしい。
タマンさんは点滴を受け、イスラエルの救助隊が運営している仮設の救急病院に運ばれた。
5時間続いた救助活動のきっかけは、がれきの下からタマンさんの声が聞こえたことだった。
近くにいた米救助隊も救助犬や工具、がれきの下を調べる高性能カメラなどを手に駆けつけ、救出に協力した。
現場はコンクリートの破片が鉄筋からぶら下がっているなど非常に危険な状態。米救助隊の責任者は「建物がこんな状態なのにまさに奇跡だ」と述べた。
別の救助隊員は「助け出すことができていい気分だ。彼は私の想像もつかない経験をした。勇気のある若者だ」と語った。
ピーター・ボッディ駐ネパール米大使によれば、別の米救助隊がバンブービレッジという村落から米国人3人を含む30人をヘリコプターで救出した。
「家族が村で足止めされている」との米政府への通報があったという。大使によれば、村は孤立していてヘリコプター以外に外に出る手段はないという。
また、地震による雪崩で19人の死者が出たエベレストでは早ければ来週にも登山ルートが再開される予定だ。観光省によれば、登山路の整備やはしごの修理が行われているという。
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