ネパールの青年、資金調達サイトで830万円寄付集め

ネパールの地震で多くの人が被災=UNICEF提供

2015.04.29 Wed posted at 15:38 JST

(CNNMoney) 25日の大地震で甚大な被害を受けたネパールの首都カトマンズに住む青年が、インターネットを通して復興資金の寄付を呼び掛けている。調達額は数日のうちに7万ドル(約830万円)を超えた。

ロケシ・トディさん(28)は昨年、米エール大学で経営学修士号(MBA)を取得して帰国したばかり。地震で自宅は倒壊を免れたものの、甚大な被害を受けた市内の状況を見て、すぐに寄付集めを思い立った。

同じく海外経験を持ついとこのアディチャさん(22)とともに、資金調達サイト「インディーゴーゴー」で募金を開始。目標額に設定した2万ドルはすぐに達成したため、ゴールを7万5000ドルまで引き上げた。

ネパールでは1ドルあれば3人がたっぷり食事できる。これまでに集まった7万ドルも大きな助けになるはずだと、トディさんは語る。

サイトに寄せられた資金が手元に届くまでには1~2週間かかるが、すでに手渡しや銀行送金で受け取った寄付金で配給用の食料を購入した。

子どもの保育や教育支援も重要に=UNICEF提供

長期的な復興に向け、地元にずっととどまる非政府団体(NGO)へ資金を提供したいというのが2人の考えだ。こうした団体は海外とのつながりが乏しいことも多いが、トディさんたちには滞在先で築いた人脈がある。

トディさんはエール大学で学んだ被災地復興の知識を基に、震災遺児たちの保育や教育、家族を失った女性たちの自立といった取り組みに注目する。飲み水の確保や感染症予防、トイレ整備などの衛生事業も優先度が高い。

トディさんは市内を歩き回り、ソーシャルメディアで関心を高めるための写真を撮影しながら、集めた資金をどの団体に寄付すれば有効に活用されだろうかと検討を進めている。

上空から見た地震被害 ネパール

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