ワシントン(CNN) 米経済に回復の兆しが見えるなか、オバマ米大統領に対する支持率も上昇傾向を見せていることが最新の世論調査で明らかになった。
CNNと世論調査機関ORCが共同実施し、21日に発表した結果によると、オバマ大統領が職務をうまく遂行していると答えた人は48%、そうでないと答えた人は47%だった。大統領の仕事ぶりを支持する意見が不支持の意見を上回ったのは、2013年5月以来初めて。
オバマ大統領の支持率は12年11月の再選直後に上昇し、2期目の就任式直前には55%に達したものの、長続きしなかった。
13年6月に国家安全保障局(NSA)による個人情報収集活動が明るみに出ると、18~29歳の若年層からの支持率は前月の65%から48%に急落。その後ずっと50%前後にとどまっていたが、今回の調査では57%まで回復した。
大統領の支持率は、女性で先月の43%から51%へ、民主党支持者で3月の82%から88%へ、同党リベラル派で3月の90%から97%へと、各層で上昇傾向を示している。
世論調査ではまた、米経済の状況についても「非常に良い」「まあまあ良い」との回答が52%と、「非常に悪い」「やや悪い」の48%を上回った。
09年にオバマ大統領が就任してから、経済状況が良いとする意見が過半数を占めたのは今回が2度目。良いとの意見が統計的に有意な差で上回ったのは初めてだ。前回同様の差がついたのは、ブッシュ前政権下の07年9月だった。
1年後の経済状況が現時点より「良くなる」と答えた人は60%で、「悪くなる」の38%を大きく引き離した。12年大統領選の前にも同様の数字が出たが、選挙戦の期間中は一般に経済への期待感が高まる傾向がある。こうした時期を除くと、楽観的な意見が60%に達したのはオバマ大統領が就任した直後、09年4月以来のこととなる。
個人の家計状況についても、1年前より良くなったと感じている人が42%を占め、悪化したという人は34%、変わらないという人は23%だった。CNNが前回この質問をした13年6月の時点では、悪化したとの回答が44%、良くなったとの回答は36%だった。
歴代大統領の同じ時期の支持率をみると、ブッシュ前大統領は07年4月の時点で36%。イラク戦争の長期化で低迷していた。
一方、クリントン大統領は不倫問題をめぐる弾劾(だんがい)訴追にもかかわらず、好調な経済が追い風となって60%の支持率を維持していた。
調査はCNNと世論調査機関ORCが今月16~19日、成人1018人を対象に実施した。
オバマ大統領の仕事ぶり、48%が支持