外国人襲撃で300人を逮捕 南アフリカ

外国人に対する暴力事件が広がり警察が鎮圧に乗り出している

2015.04.21 Tue posted at 10:56 JST

(CNN) 南アフリカで外国人を狙った襲撃事件が相次いだ問題に関連して、政府は21日までに容疑者300人あまりを逮捕したと発表した。この事件では数千人の外国人が襲撃を逃れて避難を強いられていた。

政府が発表した声明では、「どれほどの怒りやいら立ちがあったとしても、このような襲撃や商店の略奪は正当化できない」と強調している。

南部の港湾都市ダーバンでは暴徒化した住民らがなたなどで外国人を襲撃し、移民2人と南アフリカ人3人が死亡、14歳の少年も犠牲になった。

地元住民は他国から来た移民に仕事を奪われたと主張していたが、武装した警官隊が駆けつけて衝突の激化を食い止めた。政府は「治安部隊が対応していなければ、負傷者や死者がさらに増えていた可能性もある」として警察などの対応を評価した。

暴徒は移民に仕事を奪われたなどと主張

外国人に避難所を提供している慈善団体は、南アフリカ国民の誰もが外国人を嫌悪しているわけではないと強調する。同団体は、今回の襲撃事件を受けて8500人が避難したと伝えていた。

政府はかつて南アフリカ人が近隣のアフリカ諸国に助けられた歴史を思い出してほしいと国民に訴え、「アパルトヘイト時代には多くの南アフリカ人が政権による迫害や死を逃れて脱出した」「アフリカは門戸を開き、多くの南アフリカ人にとって第2の故郷になってくれた」と指摘している。

ズマ大統領は予定していたインドネシア訪問を中止して外国人の避難所を訪ね、支援を表明したという。

外国人襲撃が拡大 南アフリカ

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。