ティクリートに大量の遺体、1700体の恐れも イラク

イラク軍がISISから奪還した中部ティクリートで殺害された軍兵士とみられる大量の遺体が発見された

2015.04.07 Tue posted at 11:34 JST

イラク・ティクリート(CNN) イラク政府軍がイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」から奪還した中部の都市ティクリートで、殺害されたイラク兵と思われる遺体が集団で埋められているのが見つかった。

埋められた遺体は約1700体に上る可能性がある。ISISは、ティクリート近郊にあるイラク軍基地の周辺で昨年6月に拘束した兵士1700人を処刑したと発表していた。

最初の3人の遺体が発見されると、イラク兵が追悼射撃を行って涙を流しながら国歌を演奏。市民も集まって来て祈りをささげた。専門家は遺体を掘り起こして調べる作業を進めている。中には手をしばられたままの遺体もあった。

掘り起こした遺体はDNA鑑定のため首都バグダッドに送り、身元の確認作業を進める。当局者によると、すべての遺体を掘り起こすまでには数週間から数カ月かかる可能性もあるという。

遺体の収容が進む

遺体はサダム・フセイン元大統領の邸宅があった大統領宮殿の敷地内の8カ所と、郊外の2カ所に集団で埋められていた。大統領宮殿は、ISISがティクリートを制圧した後に拠点としていた。

死んだふりをして生き延びたという兵士の証言によれば、基地の周辺でISISに拘束された兵士たちは大統領宮殿に連行され、少人数のグループに分けられて殺害され、埋められたという。生き延びた兵士は川に投げ込まれて土手に漂着したと話している。

アバディ首相は6日、殺害に関与した疑いで数人を拘束していることを明らかにした。報復は考えていないとした。

ティクリートに大量の遺体、1700体の恐れも イラク

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。