(CNN) 米連邦捜査局(FBI)は5日までに、イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に参加するために外国への渡航を企てていた疑いで、米ペンシルベニア州フィラデルフィア在住の女(30)を逮捕したと明らかにした。
FBIによると、女は2013年8月以降、ソーシャルメディアにテロをにおわせる多数のメッセージを書き込んでいた。「もし真実を知れば、だれもが競って前線の同胞に加わるだろう」「イスラム戦士にとって死は結婚と同じ」というツイートもあった。
女はまた、3月23日にトルコ入国のための電子ビザを取得していた。トルコは、ISISが本拠とするシリアに最も入りやすい経由地として知られている。
ISISは外国から渡航する戦闘員志願者に対して、まずスペインなどの観光地行きの往復チケットを購入し、出国後に実際の目的地へのチケットを買い直すという手順を推奨している。女は3月26日、29日発でスペインのバルセロナへ行き4月15日に帰国する往復チケットを購入していたという。
逮捕された日時や場所は発表されていない。米政府が認定している外国テロ組織を支援した罪で、禁錮15年の刑を言い渡される可能性がある。
米国では2日、ニューヨーク在住の女(28)と元ルームメイトの女(31)が、米国内でのテロ攻撃のため爆発物の製造を企てた疑いで逮捕されたばかり。
司法省によると、過去1年半のうちにテロ組織への参加を目的とした渡航を企てたとして30人以上が起訴された。このうち18人はISIS関連だったとされる。
国土安全保障省のジョンソン長官は2日、「単独行動の容疑者やソーシャルメディアの利用により、テロの脅威は従来と比べてさらに分散化、複雑化している」と述べた。