中国、周永康前政治局常務委員を起訴 収賄など

周永康・前共産党政治局常務委員

2015.04.04 Sat posted at 14:54 JST

北京(CNN) 中国の検察当局は3日、元公安トップの周永康(チョウヨンカン)前共産党政治局常務委員(72)を収賄と職権乱用、国家機密漏洩(ろうえい)の罪で正式に起訴した。同氏は、汚職疑惑で起訴された共産党員としてこれまでで最高位の人物になる。

検察は、周前常務委員が在任中に「職位を利用して他者に利益供与し、多額の資金を不法に受けとった」と指摘。さらに、公共の財産に多額の損失をもたらし著しく国益を損なったと付け加えた。

公判は北京に近い天津市で行われる予定。

最高人民法院(最高裁)のトップは先ごろ、記者団に対し、周前常務委員のような元指導層の裁判は公開で行われると語っていた。ただ、国家機密漏洩の罪があることから、一部は非公開になる可能性がある。

習近平(シーチンピン)国家主席

周前常務委員は2012年まで、中国共産党の最高意思決定機関である政治局常務委員会に所属し、警察や情報機関、司法システムなどを一手に取り仕切っていた。だが、2013年の10月を最後に公の場から姿を消していた。その後、党籍のはく奪処分を経て、昨年12月に逮捕された。

国営メディアは周前常務委員を取り巻く役人や実業家、友人の複雑な関係などを盛んに報じており、不正蓄財や女性関係なども取り沙汰されてきた。

中国では習近平(シーチンピン)国家主席が就任以来、反腐敗運動を大々的に推進してきたが、政治局常務委員会まで務めた人物が立件されるのは初めて。周前書記の失脚について、中国政治の歴史的な転換点になると指摘する声も上がっている。

中国、周永康前政治局常務委員を起訴

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